・12月17日(金)に,NTT物性科学基礎研究所の章国強(Guoqiang Zhang)主任研究員をお迎えし,「通信波長帯の微小ナノワイヤレーザー光源の実現に向けて」という題目で,令和3年度大学院特別講義が開催されました。
・半導体ナノワイヤとは髪の毛の1/100程度(1ミクロン以下)の直径をもつ細長い半導体ナノ構造です。近年、この半導体ナノワイヤを用いたレーザー構造は、次世代シリコン光集積回路上に直接形成できる通信波長帯微小レーザー光源として高い期待が寄せられています。この分野の第一人者である章先生に,新しい結晶成長技術として注目されているself-catalyzed vapor-liquid-solid (自己触媒VLS)法による高品質InP/InAsヘテロ構造ナノワイヤ成長技術とそのレーザー特性などの最新の研究についてご講義いただきました。
・世界的な研究動向や企業研究所での研究への取り組みなど、普段では聞くことのできない非常に興味深く貴重なお話に、学生たちは皆熱心に聞き入っていました。電気電子工学専攻の大学院生および学部生(35名参加)からは、ナノワイヤ構造の特徴、ナノワイヤの成長メカニズム、研究テーマの選び方やうまく研究が進まないときの気持ちの持ち方など、さまざまな質問が活発になされ、研究を始めて間もない院生や卒研生にとって大変刺激的かつ有意義な時間を過ごすことができた様子でした。
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