ロハス工学をテーマにした工学部ならではの研究成果を
ビジネスに発展させるアイデアが高く評価される
この度、令和6年度「Fukushima Tech Create」ビジネスアイデアコンテスト(イノベのたまご2024)」(福島県、福島イノベーション・コースト構想推進機構主催)が開催され、工学部連合体未加盟団体に所属する起業サークルがイノベ機構インキュベーション賞を受賞しました。このコンテストは福島県の浜通り地域イノベ地域15市町村を舞台に今後活躍が期待される若年層及び女性起業家を対象とするビジネスアイデアコンテストです。ビジネス創出につながる環境づくりを促進させることにより、同構想を加速化させることを目的として若年層ビジネスアイデア部門と女性起業家ビジネスアイデア部門を設けています。
一次審査で各部門から書類審査で選ばれた8名による最終審査会が9月15日(日)に東日本大震災・原子力災害伝承館(福島県双葉町)で行われ、起業サークル会長の菅原由騎さん(電気電子工学科3年)がサークルを代表して、若年層ビジネスアイデア部門のプレゼンテーション審査に臨みました。
『植生浮島技術による農業展開 ロハスな空心菜 イノベのたまご2024』
現在、起業サークルでは、顧問である土木工学科の中野和典教授がロハスの池プロジェクトの一環として取り組んでいる古川池水質浄化を目的とした植生浮島で栽培された空心菜を収穫し、販売する計画を進めています。8月23日(金)には起業サークルメンバーで初めて空芯菜を収穫。フードコーディネーターをお招きして、空芯菜の試食会を中野教授の研究室で実施しました。
市販されている空芯菜との食べ比べも行いましたが、古川池産の空芯菜の茎の太さはずば抜けており、素材としての優位性を確認できました。起業サークルでは、古川池の水質浄化を進めるプロジェクトに協賛してくださる料理店に空心菜を販売し、プロジェクトの社会発信につなげるだけでなく、この事業を発展させて起業することを目指します。本コンテストでは、プロジェクトの社会的な意義や地域の活性化につながる効果的なビジネスであることをアピールしました。惜しくも最優秀賞は逃したものの、イノベ機構から支援を受けることができる「イノベ機構インキュベーション賞」に選ばれました。今後、ビジネスの更なる向上を目的とした専門家による支援を受けることができます。
代表の菅原さんは「大学の特色を活かし、研究成果を社会貢献に繋げるアイデアが評価され、大変嬉しく思います。また、ロハスと水耕栽培が福島地域との親和性が高いことや、空芯菜の本場タイでの市場調査に行った熱意も評価されました。空心菜が収穫できる11月までを目途に、現在、営業活動を進めているところです。今後は郡山市を中心に販売し、研究成果から新たな雇用を生み出せるよう尽力します!さらに、今年の北桜祭では空芯菜丼や空芯菜を販売しますので、ぜひご期待ください!」と意気込みを語っています。ロハス工学の研究成果とビジネスを融合させた工学部ならではの取り組みに、大いに期待も高まっています。
★令和6年度「Fukushima Tech Create」ビジネスアイデアコンテスト(イノベのたまご2024)」はこちら
★起業サークルの情報はこちら