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建築学専攻2年の上村岬さんと木村悠人さんが、一級建築士試験に合格しました

建築の最高位資格を取得
大手ゼネコンでの活躍に期待も高まる



 この度、建築学専攻博士前期課程2年の上村岬さんと木村悠人さんが、一級建築士試験に合格しました。建築学科卒業と同時に一級建築士の受験資格を得られることから、二人は大学院進学を決めた学部4年の頃から勉強を始め、2回目の挑戦で最高位資格を取得することができました。大手ゼネコンへの就職も決まり、一級建築士の資格が必須である海外の大規模プロジェクトに携わりたいと意欲を見せています。
 二人の喜びの声とともに、合格までの道のりについてお話を聞きました。

建築学専攻博士前期課程2年 上村 岬さん

(宮城県・仙台商業高校出身)

鉄筋コンクリート構造デザイン研究室/指導教員:堀川真之専任講師

 将来、一級建築士の資格を取りたいと思っていましたが、4年生の時に資格試験予備校の方と話す機会があり、この資格を取りたいという気持ちが強くなって、在学中に挑戦することを決めました。4年生の冬頃から日曜・祝日を利用して資格試験予備校に通い、平日は自宅で学習する生活を始めました。一級の試験は過去問が大事と言われていたので、完璧にできるまでひたすら問題を解いていきました。その甲斐あって、大学院に進学した年の8月に受けた学科の試験は合格。しかし、11月の設計製図の試験は落ちてしまいました。学科の試験が終わってから製図の試験までは2か月ほどでしたから、十分な対策ができず厳しかったです。試験が終わってから、図面を復元してみた時にミスがいろいろ発覚して、これは無理だなと思ってはいました。

 少し落ち込みましたが、来年また頑張ろうと気持ちを切り替えて、年明けから少しずつ勉強を始めていきました。製図試験の課題が発表されるまでは予備校から出される課題をこなし、課題が『事務所ビル』に決まってからは、実際に事務所ビルを見学したり図面を書いたりして勉強を重ね、試験に臨みました。実は今回も初出題の問題で大きなミスを犯してしまったのですが、他でリカバリーできていたのが幸いでした。無事に合格することができて本当に良かったです。一級建築士の勉強をしたおかげで、大学院の授業で学ぶ専門用語について深く理解することができ、大いに役立ちました。

 就職先は鹿島建設株式会社に決まりました。就活の際にはすでに学科試験に受かっていたので、採用につながる大きなポイントになったと思います。この会社を志望した理由の一つに、ゆくゆくは海外で大規模なプロジェクトに携わって活躍したいという思いがあります。一級建築士の資格を取得したことで、その夢に一歩近づきました。また、入社後に資格の勉強をしなくて済むため、同期よりも早く現場に立つことができるのもアドバンテージになります。
 学生のうちに勉強しておけば、例え不合格になったとしても就活では評価されると思うので、後輩の皆さんも失敗を恐れずチャレンジしてほしいと思います。

建築学専攻博士前期課程2年 木村悠人さん

(群馬県・高崎経済大学附属高校出身)

鋼構造デザイン研究室/指導教員:浅里和茂教授

 何か資格を持っていれば将来役立つと思い、大学で開講されていた宅建講座を受講し、学部2年生で宅建の資格を取りました。その後、学部4年生の時に資格試験予備校で一級建築士試験のパンフレット配布のアルバイトをしたことがきっかけで、自分もこの資格に挑戦しようと決意しました。資格試験予備校に4年生の夏頃から通い始め、週の前半は前週の復習や課題に取り組み、後半は予習をして日曜日に予備校で授業を受けるというサイクルを1年間続け、ほぼ毎日勉強していました。しかし、1年目は学科の試験で落ちてしまい、設計製図の試験も受けることができませんでした。合格点は取れていたのですが、学科Ⅰの計画がその年だけ難しくて点数が足りず、不合格。そこから1年間は過去問を必死に勉強して完璧にしました。2年目は学科試験も無事合格し、製図に関しては短期間ではありましたが、上村くんとともに課題をこなして頑張れたので、初挑戦ながらも1回で合格することができました。

 就活に臨む時には、まだ試験に合格する前でしたが、挑戦していることはどの会社でも評価していただけたようです。宅建の資格も持っていましたから、勉強への意欲の物差しになったのだと思います。就職は鹿島建設株式会社に決まり、資格も取得できたので良かったです。一級建築士試験に合格したことを会社に伝えると大変喜んでくださいました。就職して3年実務経験を積んだら、一級建築施工管理技士の資格も取りたいと考えています。一級建築士の有資格者なので学科試験が免除になるのはメリットです。将来の目標は立派な施工管理者になること。海外の仕事もやってみたいと思っています。これからも学ぶ姿勢を忘れず、幅広い知識や英語力を身につけて建設業界で活躍していきたいです。

 資格は就活の大きな武器になります。また、社会人になってから勉強するのは大変だと言われているので、自由に時間を使える学生のうちに、挑戦することをお勧めします。