PBLによる実践的な学びで防災リーダーとしての資質を高めていこう
8月30日(土)、本学部本館3階第1会議室において、地域課題解決型授業(PBL)~防災士と考えるふくしまの未来~と題して、防災士 物江麻衣子さんを講師にお招きした課外講座を開催しました。

福島県郡山市にキャンパスを有する本学部は、東日本大震災、そして令和元年東日本台風の浸水被害も経験していることから、学生たちが災害時、適切に行動できるようにするための仕組みづくりと、有事の際の資源活用や環境への配慮を学び、地域復興における支援の在り方について理解を深めることを目指した講座を設けました。専門家からの学びを通じて、防災リーダーとしての資質を高め、将来的に重要な技術者としての視点を育むことを目的としています。
講座は「私の被災体験・災害教訓」の講演からはじまり、「もしもすごろく」を使用した被災シミュレーション、 「もしも自宅で被災したら」をテーマにしたグループワークへと進みました。
イラストレーターでもある講師、物江さん作のすごろくはリアリティがあり、ゴールの“安全確保”までどのコマも目が離せないシーンが続いています。グループワークでは自室(自宅)で大地震に遭うことを想定した「自分におきかえ被災シミュレーション」のワークショップを行い、それぞれが自分の間取りを書き起こし、互いの対策を評価し合った上でグループとして考えうる「最強防災部屋」のイメージを発表しました。




続いて環境保全・共生共同研究センターに場所を移動し、実証実験を行いました。参加者たちは震度7の揺れを体験できる振動台を体験したのちにコインロッカーを振動台に乗せ、防振パッドを使用した時の効果を検証しました。



参加者からは、「自分の生活シーンに当てはめた防災視点を学ぶことができた」「実際の揺れと対策の効果を目にしたことは印象的だった」「『もしもすごろく』を活用して地域の皆さんにも防災意識を広めていきたい」などの声が上がっていました。
この講座をきっかけに改めて防災に関する意識を高めるとともに、ふくしまの未来を創り出す技術者として地域課題に取り組んでいく人材育成を進めてまいります。