
11月17日(月)、電気電子工学科では、株式会社HEXEL Works主催による「電気施工管理」に関する特別講座を開催しました。本講座では、同社の川久保亮佑氏を講師に迎え、これから就活に臨む3年次生を対象に、レゴブロックを使った体験型ワークショップを通して電気設備工事業における施工管理の役割や重要性について学びました。
講座の前半では、株式会社HEXEL Worksの会社紹介とともに、施工管理の基本的な考え方が解説されました。同社は北海道から沖縄まで全国18拠点を展開し、約900名の従業員を擁する創業76年の電気設備工事会社です。施工管理の仕事は、現場全体を統括する「指揮者」のような存在であり、工程管理・安全管理・品質管理・原価管理の「四大管理」が重要であることが紹介されました。


その後、レゴブロックを活用した実践的なワークショップを実施。参加者は6つのチームに分かれ、「入社4年目の施工管理担当者としてマンションの電気設備工事を任された」という設定のもと、設計図を確認しながらプロット図の作成に取り組みました。照明・スイッチ・コンセントの配置について、ご利用者様の生活を想定しつつ、専門的な視点で理由を考え、チームごとに発表を行いました。
各チームの発表に対して川久保氏から講評があり、「どの案も明確な根拠があり、施工管理として大切な視点がよく表れている」と評価されました。最後には解答例が示され、実際の現場で求められる考え方について理解を深めました。
後半は施工図作成と資材発注を学ぶ実践ワークを行いました。学生は、職人が工事を行うために必要な「施工図」の作成と、電気工事材料の発注にチームで取り組みました。川久保氏からは、設備位置を示す図面だけでは施工できず、配線方法まで示した施工図が不可欠であることが説明されました。分電盤と照明・スイッチをつなぐ配線の基本や、実際の現場で使われるユニットケーブルの仕組みを学び、決められた配線ルールに沿って図面を作成。




完成後は、iPadのExcelを使って必要な資材数を算出し、発注と同時に工事費用を計算。300万円の予算内に収めるため、効率的な配線計画やコスト管理の重要性を理解しました。
本講座を通じて、施工管理に求められる「図面・発注・予算管理」を一体的に学びながら、電気設備工事における施工管理の実務や責任の重さを体感するとともに、チームで考え、判断する重要性を学ぶ貴重な機会となりました。
参加した学生からは、大変有意義だったという声が届いています。

- 視覚的にわかりやすく、発注数量の検討から配線、施工図作成まで一連の流れを体験できて非常に満足しています。特にグループで相談しながら進める点が楽しかったです
- 希望業界である電力・電設分野への理解が深まり、施工管理の流れや、難しいが奥深い電気・回路計算の面白さを実感しました
- 施工管理を実践的に学べる良い機会だと感じて参加しました。答えが一つでない難しさがありつつも、その点が面白いと感じました
- 授業では経験できない配線計画やグループでの議論・プレゼンが楽しく、将来の仕事に直結する学びになりました
- 施工管理についてわかりやすく学べたことで、この仕事により興味が湧きました
この場をお借りしまして、講座を開催していただきました株式会社HEXEL Works様に厚く御礼申し上げます。
