
11月13日(木)、電気電子工学科では、半導体・電子デバイスを製造している福島サンケン株式会社(福島県二本松市)の視察ツアーに参加しました。このツアーは、拡大する半導体関連産業において東北エリアの人材育成や基盤強化・発展を目指す産学官の連携体『東北半導体・エレクトロニクスデザインコンソーシアム(T-Seeds。以下同)』の人材確保事業によるものです。

福島サンケン株式会社は、独自の生産体制でニーズに応えるオプティカル部門と最先端の設備により高品質の製品を供給するパワー半導体部門があり、高度エレクトロニクス時代を支えている会社で、現在、9名の工学部の卒業生が活躍しています。
当日は学部3年次生24名、大学院1年次生2名の26名が参加。初めに会社の概要について説明を受けたのちに、2班に分かれて工程別に各工場内を視察しました。

オプティカル部門の中枢となるLED工場では、LEDの前工程から後工程まで全工程一貫生産を行っている具体的な製造プロセスについて説明を受けました。また、LEDの白色には赤みのある白や青みのある白など、白と言ってもいろいろな種類があるという話を聴き、学生たち驚きの表情を見せていました。
パワーエレクトロニクス部門では、ICのウエーハ特性検査の現場を見学しました。グループ会社である山形サンケンで生産したパワーエレクトロニクスの検査を行っていることや次世代のパワー半導体材料GaNの開発も行っているなどの説明がありました。
見学時には学生から様々な質問が飛び交い、授業とは違う学びを得ようとする積極的な様子も見られました。

参加した学生たちからは、「初めてパワー半導体やLEDを製造している現場を生で見れて貴重な経験になった」「半導体の製造現場の取り組みや品質管理の大切さを実感し、多くの学びを得ることができた」「具体的な製造プロセスについて理解でき、これから半導体の研究に取り組むうえで大いに役立った」「世界への貢献はもちろん、地域活性化にも力を入れている企業姿勢に感銘を受けた」といった声が上がっていました。視察を通して、半導体業界の最先端の技術について学ぶことのできる有意義なツアーとなりました。
