産学官民の連携で行う清掃活動が『ロハスの池プロジェクト』の推進力となる
10月21日(土)、工学部土木工学科の学生・教員と古川池愛護会による清掃活動が行われました。前回『春の陣』同様、卒業生や協力企業の皆さん、課外講座を受講する学生の参加もあり、総勢120名以上で徳定川・古川池の清掃にあたりました。
24年ほど前から毎年春と秋に、土木工学科の水環境について学ぶ研究室等の学生・教員が中心となり行ってきた徳定川清掃活動。現在はキャンパス周辺の4町内会で結成された古川池(徳定川)愛護会(会長:高橋晋也氏)を中心とする地域住民の皆さんと協働し、主に古川池で実施されています。
その歴史ある地域活動をさらに発展させるべく、2021年にロハス工学センタープロジェクト「古川池の持続可能な防災親水公園化プロジェクト(リーダー:土木工学科 手塚公裕准教授)」が立ち上がりました。第1期「古川池を知る」を経て第2期「理想の姿を考える」に入った今年度は、古川池の魚類調査を行うなど、整備維持管理方法の検討を進めています。より良い古川池の姿を求めるというミッションを遂行するため、平成8年に提出された郡山浪漫回廊計画(案)の実現を目指して、古川池の治水対策や環境整備に関する研究活動を行っています。
当日は爽やかな秋晴れで絶好の清掃日和!開会の挨拶を手塚公裕准教授、古川池愛護会代表者の挨拶を髙橋晋也会長、清掃方法の説明等を学生幹事の市村拓也さんが行った後、梅田信教授が清掃開始宣言を行い清掃が開始されました。学外エリアは環境生態工学研究室(指導教員:中野和典教授)、水環境システム研究室(指導教員:手塚公裕准教授)、地盤防災工学研究室(指導教員:仙頭紀明教授)、環境水工学研究室(指導教員:梅田信教授)、沿岸環境研究室(指導教員:金山進教授)の学生と課外講座受講生や企業や町内会の方々が4つのグループに分かれて担当。自然豊かなキャンパス内では徳定川が流れるエリアを卒業生や企業の方々、町内会の皆さんが担当して清掃とゴミの収集を行いました。
清掃終了後は町内会のご婦人方が作ってくださったお楽しみの豚汁でひと休み。その後、ハットNE2階のカフェテリアに移動し、前回『春の陣』から復活した懇親会を行いました。
学科独自の就職支援で企業と学生をつなぐ懇親会
懇親会の冒頭、主催者(手塚准教授)による清掃活動・懇親会の趣旨説明があり、その後、古川池愛護会事務局長の畠良一氏からロハスの池プロジェクトへの熱い思いが語られました。懇親会の司会は、懇親会の段取りを行った学生幹事の小川侑起さんが務めました。
20社以上の企業と卒業生の方々も参加された懇親会。清掃活動で共に汗を流した方々をはじめ、当日行われていた「ふくしまインフラBASE2023」に参加されていた企業の方も含め、地質調査や各種事業の施工管理、建設コンサルタント会社など業務内容も多岐にわたる皆さんが集まってくださいました。
ソフトドリンクやお酒を酌み交わしながら、肩の力を抜いて語り合える雰囲気。清掃活動のことから将来のことまで会話も弾み、会場は賑やかに盛り上がっていきました。企業セミナーやOB訪問とは一味違う、土木工学科独自の就職支援の場となったようです。
一日の作業と懇親会を終えた参加者からは「自分たちが生まれる前から続いていることは本当に素晴らしいことだと思いました」「懇親会で同席するのは緊張しましたが、形式ばらないでお話しできて良かったです」「OBの先輩に今やっておくといいことを聞きました」「企業の方同士の会話から職場の雰囲気が感じられました」「仕事の内容を詳しく聞けて、コンサル業界に興味を持ちました」などの声が上がり、有意義な時間であったことが伝わってきました。
プロジェクトリーダーでもある手塚准教授(写真左)は、「これからも産官学民で連携を継続していきながら、研究実績を活かして水環境整備を進め、プロジェクトの完遂を目指します。そして、今回参加した学生達が、いずれ卒業生として参加し、また一緒に活動できる持続可能なプロジェクトにしたいです。」と力強く語り、清掃活動を通して地域に貢献できることにやりがいを感じている学生たちに次回の参加を勧めました。
最後となりましたが、ご参加いただいた皆さまには改めて御礼申し上げます。古川池の環境保全のため、今後も取り組みの輪をどんどん広げていきプロジェクトを進めて参ります。ぜひ多くの学生の皆さん、地域の方々、卒業生の皆さん、次回の古川池清掃活動『春の陣』へご参加ください。