同じ高校出身の先輩後輩が切磋琢磨し、難関の試験を突破!!
この度、建築学科3年の栗田真良さんと同2年の川﨑蒼士さんが、見事二級建築士試験に合格しました。二人は静岡県立科学技術高等学校の先輩後輩で、同じく現在4年の糠谷勇輔さんも2年生の時に合格しており、二人の受験を後押ししてくれました。3人に二級建築士試験合格までの道のりについて語っていただきました。
授業にも、将来にも大いに役に立つ資格の勉強
川﨑蒼士さん(建築学科2年・静岡県立科学技術高等学校出身)
大学に入学してからすぐに二級建築士を受験することもできましたが、1年生の時は大学の授業に慣れることに専念し、2年生に受けようと考えていました。すると1年生の後学期に大学で日建学院の講座が受けられることを知り、この機会を活用して勉強を始めました。日建学院の方にも、2年生で受験する人は珍しいと言われましたが、独学だと途中で諦めてしまっていたかもしれません。講座に通うことで、毎週課題が出されるため、勉強する習慣が身につきました。おかげで7月の学科試験は無事に合格できました。しかし、設計製図は授業の製図とは違い、時間内にいかに要求される条件を満たす図面を描き上げるかが重要です。試験終了後、日建学院の採点で厳しいのではと言われていたので、ダメだと思っていました。だから、日建学院の方から合格の知らせをいただいた時は大変驚き嬉しかったです。仮に合格していなかったとしても、後学期の授業で苦労しなかったように、勉強したことは無駄にはならないと思います。広々としたキャンパス、ここにしかない学びに魅力を感じて工学部に入り、現在、教職課程を履修して将来の選択肢も広がりました。教員になるにしても建築に関わる仕事に就くにしても、この二級建築士の資格は貴重な財産になると思います。
アドバンテージを活かして就活を有利に進めたい
栗田真良さん(建築学科3年・静岡県立科学技術高等学校出身)
1、2年生の時は学業を優先し、余裕ができた3年生の4月から日建学院に週1回通いながら、二級建築士の勉強を始めました。7月の学科試験に向けて本気で取り組んだのは6月からで、大学の設計製図の課題が重なったため、両立させるのは大変でした。計画・構造・施工に関しては、とにかく問題数をこなすことが大事。スマホも見ずに集中力を高め、過去問を徹底的にこなした結果、合格のボーダーラインより高い点数を取ることができました。設計製図は、高校の時から手書きに力を入れていたので自信がありました。大学でも様々な設計課題を通して、高校で培った設計力に磨きをかけることができたと思います。少し不安だった配置計画などに重点を置いて練習しました。試験会場が工学部だったので、緊張せずに臨めたこともプラスに働き、得意を活かして設計製図も合格。二級建築士は通過点ではありますが、建築法規など勉強したことが大学の授業の中でも大いに役立っていると感じます。他の人よりも早く取れたアドバンテージを活かして、今年中に一級建築士資格を取得し、就活も有利に進めていきたいと思っています。国家資格を取得したことは自信になるので、受験資格のある人はぜひ挑戦してみてください。
資格取得に力を注いだ経験は大きな強みになる
糠谷勇輔さん(建築学科4年・静岡県立科学技術高等学校出身)
高校生の時に、令和2年には建築士法改正により工業高校卒業と同時に受験が可能になると知り、大学に進学したら二級建築士の資格を取ろうと決めていました。受験できる2年生の7月の試験を目指して、1年生の冬休み頃から徐々に独学で勉強を始めました。5年分の過去問を4~5回繰り返して解いていきましたが、やはり建築法規が難しく勉強に時間が掛かりました。いかに限られた時間で効率よく法令集から解答を導けるかがポイントです。設計製図は高校時代に先生方のご指導により手書きの図面をたくさん描いていたので、他の人より優位に立てたと思います。しかし、独学のため合格ラインの情報がなく不安でした。受かったとわかった時は喜びもひとしおでした。『福島を変える』をテーマに制作した作品『心の器』でJIA東北建築学生賞優秀賞を受賞したことも自信につながっていますが、大学院に進学する上でも、就活する際にも、学部時代に資格取得に力を入れた経験は大きな強みになると思います。現在、卒業設計に取り組んでいるところで、後輩の川﨑くんたちにも手伝ってもらい、とても助かっています。同じ高校出身という絆の深さを感じます。大学院進学後は一級建築士試験に合格することを目標の一つに掲げ、先輩として後輩たちの良い見本となれるよう頑張ります。そして将来は、ここで学んだ福島県の震災の経験や教訓を地元の静岡県に活かして貢献したいと考えています。
3人からのメッセージ
科学技術高校に在学中は、杉山諭先生に各種競技設計コンクールで毎日遅くまで御指導いただくなど、諸先生方には大変お世話になりました。さらに建築業界では伝統と実績を誇る日本大学工学部建築学科を御紹介いただき、改めて感謝の気持ちで一杯です。杉山先生と出会ったおかげで、今日の私達があると思っています。これからも母校への感謝の気持ちを忘れずに、勉学に励んでいきたいと思います。