機械工学科研究室紹介

バイオマテリアル研究室

教授:田村 賢一

からだに優しい生体材料を開発する

kikai_biomaterial2012近年、病気や事故が原因で人工関節や人工歯根を使用する場合があります。この材料には軽くて強いチタン合金が多用されていますが、残存骨との融合不良、骨摩耗によるゆるみが生じて再手術となることもあります。このためヒトの骨や歯などの構成物質:「生体用アパタイト」という粉末材料をチタン合金と複合使用して再生反応を促進させています。そこで当研究室では、アパタイト単体の代用骨の製作を目指して、「チタン・メディカル・アパタイト(TMA)」という新しい生体用アパタイトの真空焼結体を作製し、焼結体の力学特性、切削加工性、動物実験による再生能力などについて検討しています。

【主な研究テーマ】
●新しい人工骨材料(チタン・メディカル・アパタイト;TMA)を用いた再生人工骨の開発
●CAD/CAMによる人工骨部品の試作・開発
●X線画像診断向上のための人工骨ファントムの開発

研究室ホームページ

計測・診断システム研究室

教授:齋藤 明徳

「ものづくり」をしっかりと支えるために

kikai_keisokushindan2皆さんは粘土細工をしたことがあるでしょうか?粘土の塊から人や動物など様々な造形を作り出すことができます。その工程で、私たちは自分が作業しやすい角度に粘土を置き直したり、その逆に、粘土に対して体の向きを調整したりしながら、作業を進めて行きます。複雑な形状の機械部品を加工するために、これと同じような動作を行う多軸工作機械という機械があります。多軸工作機械は、マリンプロペラや自動車のボディの金型など複雑で美しい曲面を金属材料から工具を用いて削り出します。私たちの研究室では、その性能を向上させるために、1.機械がもつ誤差を評価する方法、2.付加価値を生む加工方法について研究を行っています。

【主な研究テーマ】
●マシニングセンタの位置決め精度の決定因子の解明
●マシニングセンタの直進軸運動誤差が空間精度に及ぼす影響
●バレル工具による表面粗さの生成機構
●切削加工用の工作物フィクスチャの開発
●ウォータジェット加工によるマルチマテリアルの切削特性
●三角測量の原理を用いたレーザ測長の高精度化
●FDM形3Dプリンタの造形精度の評価

研究室ホームページ

 

計測・診断システム研究室

教授:長尾 光雄

下肢とロコモ度・柔軟物と柔らかさ・音環境と静粛性

kikai_keisokushindan3100年ライフに必要な健康寿命に関わる下肢筋骨格系バランスとロコモ防止、および膝関節信号計測システムの構築。エアジェットよる練り化粧品・柔軟な食品・柔軟な工業製品、および柔軟な生体部位等を非接触にて粘弾性を調べる試験機の試作開発。音環境の静粛性や自然の音は精神的肉体的に癒される、人口物からの機械的な音は高ストレスになるため、静音技法の開発。これらに取組んでいます。

【主な研究テーマ】
●バランスと膝関節からロコモ度を早期予知する計測システムの開発
●柔軟物の静・動的な粘弾性特性計測診断試験機の開発
●静粛で快適な音環境を実現する音制御に関わる研究

【主な設備】
●バランスと膝関節信号計測装置
●柔軟物の粘弾性特性試験機装置
●快適な音環境を実現する音計測装置

【メッセージ】
人生100年時代。生体力学的には未知未開の世界に向かっています。この時代まで健康で在り続けるには、健康寿命即ち歩けるカラダ創りになります。人類の未来のために共にジェロントロジーを考えましょう。

研究室ホームページ

創成学研究室

准教授:伊藤 耕祐

LOHASのためのトライボロジー

kikai_soseigakuトライボロジーとは、摩擦、摩耗、潤滑に関する科学技術です。摩擦が大き過ぎればエネルギーの無駄となり、小さすぎればブレーキは効かず、滑って歩くことすらできません。 摩耗が大き過ぎれば故障や資源の無駄となり、小さすぎれば切削加工(=意図的に摩耗させること)ができません。 潤滑油は摩擦・摩耗の最適化に不可欠ですが環境汚染の原因にもなり得ます。自動車などの「動く機械」や我々の健康維持・増進に役立っている医療器具等、ほぼすべての機械にとってトライボロジーの最適化は不可欠です。 それらの機械を作るための工作機械も同様です。当研究室では、現代社会ニーズ即応型の応用研究や近未来ニーズ対応型の基礎研究等を通じて、100年先を見据えた環境適合型社会のあり方とLOHASのための技術を提案することを最終目標としています。

【主な研究テーマ】
●ロハスのためのトライボロジーの基礎研究
●振動条件下における摩擦の基礎と応用の研究
●潤滑下における摩擦・摩耗低減の研究
●浅部地中熱システム等の再生可能エネルギーシステムの研究
●ロハスの家の研究

研究室ホームページ

設計研究室

准教授:岡部 宏

現代社会に求められる新しいモノづくり

kikai_sekkei当研究室では、材料力学と材料工学を重視しています。そして、社会のニーズに基づいたモノづくりを目指し、パソコンのプリンタや一眼レフカメラなど、さまざまな分野で実用化されている圧電素子を利用して、リニアモータの開発を行っています。構造を簡略化・小型化することを目標に、モノレール式のリニアモータを試作し、新しい駆動方式の駆動原理や特性について研究を重ねています。その他にも、安定して移動できる車椅子の試作や人力ヘリコプタの構造研究、ダ・ヴィンチの機械を復元し、その構造について研究するなど、実際に材料を応用しながらモノづくりのノウハウを学び、独自の研究につなげています。

【主な研究テーマ】
●特定機能を持たせたホイール・チェアの開発
●簡易検出脳波による機械の制御
●脳波とバイタルサイン等による人間の疲労評価

研究室ホームページ

サステナブルシステムズデザイン研究室

教授:武藤 伸洋

サステナブルな世界のデザインを目指して

kikai_susteinablesystemsdesign日本大学工学部では未来に向けたロハスイノベーションを世界に発信しています。本研究室では、このプロジェクトの一翼を担うべく、地域から人間まで包括した持続型システムのデザイン規範を研究しています。 このためロハス環境内外のセンシング情報からシステムの基本構造を同定、ついでロハスダイナミクスモデルを構築し、最終的には関連するエネルギ、コントロール、ロボティクス、ヒューマンインタフェース、そしてホームネットワーク等の各要素技術を統合、ロハス社会実現に向けた重要基盤の一つとなるサステナブルシステムデザイン技術として確立します。 スタッフ陣は学生諸君が研究を通じて、骨太な技術を体得できるよう明るくそして熱く指導していきます。

【主な研究テーマ】
●持続可能性を考慮したエネルギ利用システムの研究開発
●人間の動作を定量的に評価するためのセンシングシステムに関する研究
●複数ロボット協調システムによる環境モニタリング・インフラ検査
●懸垂式ワイヤパラレル技術の実システムへの応用
●人力ロボティクスの応用
●ロボット・センサ技術を統合した遠隔作業支援システムに関する研究

研究室ホームページ

バイオメカニクス研究室

教授:西本 哲也

より安全な自動車社会を目指して

kikai_biomecha当研究室では自動車の安全性能に関する研究を実施しています。現在の自動車の安全性能の評価は、衝突実験用ダミーによって加速度等の物理量を測定し、それより傷害の程度へと換算して行っています。しかし、近年では人体モデルを用いたコンピュータシミュレーションにより新型車の安全性能を解析し、迅速な車両開発を目指す方向にあります。ところが、この人体モデルに必要なヒトの力学特性がよく分かっていないですし、また人体モデルも怪我を適切に評価できるようにさらに開発を行っていく必要があります。私たちは交通事故による被害を最小限にとどめるための研究を行い、より安全な自動車造りを支援していきます。

【主な研究テーマ】
●パーソナルモビリティ車両の運転支援システムの研究
●自動車へ救命機能を搭載するための研究
●安全な機械システムを設計するための人体の衝撃特性に関する研究
●人体傷害のコンピュータシミュレーション
●医工連携による交通事故実態の調査・解析

 

准教授:プラムディタ ジョナス

【主な研究テーマ】
●骨折の発生と形態を予測できるシミュレーション手法の開発
●有限要素法による握り心地の定量的評価法の開発
●人工関節が生体の力学応答への影響に関する研究
●人体モデルによる転倒事故再現と傷害予測に関する研究

研究室ホームページ

サステナブルマテリアルデザイン研究室

准教授:杉浦 隆次

「材料の健康診断」で今ある物をより長く・安全に

kikai_sustanablematerial社会インフラ設備・機器を守る機械工学の基盤となる研究を行っています。 主なターゲットは発電プラントのタービン部材、航空機ジェットエンジン部材で、これらの劣化(損傷)診断をしてます。 さらに、ロボットとの接触による生体(人)の損傷(傷害)耐性も研究しており、この成果はロボットの安全設計・運用に活用されております。

【主な研究テーマ】
●発電プラント機器の高寿命化を目的とした先進耐熱材料の破壊寿命特性
●安全運用を目指した航空機ジェットエンジン部材の損傷評価
●ロボットの安全設計運用を目的とした接触衝撃による生体傷害耐性評価
●生体傷害耐性評価の人への応用を目指した毛細血管の破断強度推定法
●機械構造物の代替を目的とした木質材料の力学特性評価

【主な設備】
引張圧縮試験機(容量:50g~10t)、高温クリープ試験機(温度:350~1000℃)、デジタルマイクロスコープ(3次元表面粗さ計測)、マイクロビッカース硬度計、試料表面調製装置(研磨各種)、工作機器一式

研究室ホームページ

サステナブルエネルギー研究室

教授:佐々木 直栄  専任講師:田中 三郎

持続可能社会実現の基盤となるエネルギー有効利用技術

kikai_sustainableenergyわが国が独自に開発したヒートポンプ式給湯システム(エコキュート)に代表されるように、わが国のヒートポンプシステムは世界No.1の効率を誇っています。世界に誇れるヒートポンプ技術の更なる高効率化に寄与する研究だけでなく、さまざまな熱源(空気、水、地中など)に対応するための研究にも取り組み、有限なエネルギー資源を持続的に活用できる社会の実現に貢献していきます。

【主な研究テーマ】
●水冷媒の吸収および吸着促進に関する研究
●蓄熱促進に関する研究
●単相流の伝熱促進に関する研究
●各種冷媒の沸騰・蒸発および凝縮促進に関する研究
●電子機器の冷却促進に関する研究
●高性能ヒートポンプシステムに関する研究
●数値計算力学にもとづく流れの可視化に関する研究
●地中熱物性に関する研究
●各種材料の熱物性に関する研究
●ナノ構造材料を用いた熱物性制御に関する研究
●熱電材料の高性能化に関する研究
●積層造形型熱交換器に関する研究
●二酸化炭素を用いた発電システムに関する研究

研究室ホームページ

流体システム工学研究室

教授:彭 國義  専任講師 :小熊 靖之

コンピュータで流体の流れをシミュレートする

kikai_ryutaisystem2流体工学とは、流れ現象を「工学的」に取り扱い解明することで流れを扱うシステムの効率化を図ったり、そのための新技術を開発したりする学問分野です。水を高速で噴射する「ウォータージェット」は、新しい加工技術として様々な分野で幅広く利用されていますが、その流れは未知の点が多く、特にキャビテーションを伴うウォータージェットの場合、数多くの気泡が含まれているので可視化手法を用いて流れの内部を観察することは困難です。当研究室では、CFD の手法を用いることでジェット流れをシミュレートし、ウォータージェット流れの解明、さらに流れの最適化による噴流ノズルの設計などに関する研究を行っています。

【主な研究テーマ】
●高速度ウォータージェット流れの可視化計測・数値解析
●キャビテーション気泡流の可視化解析及びその制御
●ウォータージェット加工の性能向上に関する研究
●マイクロバブルの生成および有効利用に関する研究

研究室ホームページ

生体機能工学研究室

教授:片岡 則之

生体の機能を探り、健康に活かす技術開発

kikai_seitaikinoukougaku1生体は、内的にも外的にも、重力や流れ、伸展といった力学刺激にさらされており、これら力学刺激は生体機能の維持や病気の発生に深く関与しています。例えば、心臓は拍動を繰り返し、血管内を血液が流れ、血管もつねに伸縮を繰り返します。全て血管内面を一層に覆っている内皮細胞は血流状態を感知して機能を変化させますが、その機能変化が動脈硬化などの血管病変の発生に深く関わっていることが知られています。ところで、細胞の力学特性は細胞の機能と密接に関わっており、機械工学的な解析が細胞機能の解明に役立ちます。さらに近年、iPS細胞などを用いた組織再生の可能性が示唆されていますが、幹細胞から組織を作り出す際には、必ず機械工学技術が必要になります。本研究室では、「生体の機能」を探り、「健康に活かす技術開発」を目指します。

【主な研究テーマ】
●培養内皮細胞に対する流れ負荷システムの構築
●血管を介したガン転移観察モデルの構築
●血管新生制御のための3次元培養システムの開発
●骨組織再生における力学刺激の影響
●生細胞内構造タンパク質の実時間解析

研究室ホームページ

生体流体力学研究室

准教授:下權谷 祐児

生体流体力学の研究を通して医療に貢献する

「血管の病気(血管病)」は先進国における主要死因の一つです。血管病はどうやって始まり、どうやって進展し、またどうすればより効果的な治療を行えるでしょうか?当研究室ではそうした医学的課題に取り組んでいます。そのための一つの基盤となるのが、機械工学科で学ぶ流体力学です。なぜなら「血管病」と「血液の流れ(血流)」の間には密接な関係があることがわかっており、これはまさに、管の中の流れを扱う学問である「流体力学」の問題に他ならないからです。当研究室では医療機関等と緊密に連携し、お互いの強みを活かしながら、血管病における血流の役割を明らかにする研究や、血管病の治療を工学的に支援するための研究を行っています。このような医工連携による生体流体力学(生物の体を対象とした流体力学)の研究を通して、機械工学の立場から医療に貢献することを目指しています。

【主な研究テーマ】
●医療データを用いた循環器系の血液流れの研究
●脳血管病の治療機器の評価システムに関する研究
●水中を遊泳する微生物の基礎研究
●細菌と周囲環境の相互作用に関する流体力学的研究

研究室ホームページ