工学部発の地中熱利用技術を沖縄へ

 地中熱利用技術の普及と事業化促進に向け,工学部再生可能エネルギーシステム研究室主催による「浅層の地中熱利用講演会(温暖地向け地中熱利用と省エネルギー)」が3月9日(木),工学部次世代工学研究センターにて開催されました。講演会場があまり大きくないこともありましたが,当日は県内企業の方々,福島県をはじめ県内自治体からも参加登録をしていただき,会場は大入り満員となりました。
 講演ではまず琉球大学の古川雅英先生から,琉球列島の成り立ちや沖縄独特の地質の紹介など普段は知る機会の少ない貴重な話題をご提供頂きました。中央開発(株)の千村次生先生からは沖縄が抱えるエネルギー問題と地中熱利用への期待,そして北国ではなかなか想像ができない暖地家庭での冷暖房のついて詳しいお話がありました。さらにECCJ(省エネルギーセンター)の鈴木伸隆先生からは「省エネルギーは何か」ということから,地中熱利用における省エネ性とはどんなものかまで,省エネ専門家の視点からの鋭いご指摘を含むエキサイティングなご講演をして頂きました。
 聴講者の皆さんは,沖縄での暖房や給湯需要が想像より多いことや機器の故障も省エネ性に大きな関係があることなど,新しい情報に大きな関心を持ったようで,終了後の意見交換会でも会場のあちこちで活発なやりとりがありました。この結果を受けて私どもとしてはこのような情報交流を今後も定期的に続けていく予定です。次回以降もたくさんの皆様の参加をお待ち申しております。