2024年度(令和6年度)卒業設計作品集を公開

本冊子は,日本大学工学部建築学科にて,令和6年度の卒業研究において卒業設計に取り組んだ方の作品概要を収録した作品集です。今年度の掲載作品数は44点で,前年度より7点多くなっています。卒業研究履修者が166名でしたので(昨年は179名),卒業設計着手者の割合(26.5%)としては,昨年よりかなり増えていることが分かります(昨年は20.7%)。履修者の2.5割と言うとやや少ない印象を受けるかもしれませんが、計画・環境系の卒業研究履修者数(102名)から見ると,およそ4割の方が卒業設計にチャレンジしたことになります(43.1%)。
今年度も,3日間の学内展示会を開催し,最終日にはポスターセッション形式のプレゼンテーションを行いました。期間中,常勤教員15名,非常勤講師13名による投票をもとに一次審査が行われ,上位12作品を公開プレゼンテーションの対象作品としました。二次審査では,昨年からの試みとして,対象作品の全てを別ブースに移して一堂に会し,審査委員や一部の学生さんは着座にてプレゼンを見学することができるように配置しました。1作品あたりのプレゼンテーションはおよそ4分程度で,引き続き質疑応答が行われました。また,その後の予備投票(1次投票)結果を参考に,審査委員が各々の意見を述べました。
二次審査において,昨年と大きく異なる点は,「優秀賞」が新設されたことです。これまでは,最も優れた作品に対して授与される「桜建賞」を選考するための審査でしたが,賞の増設により,優秀作品の上位3点を選考するための審査へと、主旨が変更となりました。これまで1点に限られていた受賞者数が3点に拡大されたことにより,卒業設計着手者にとって,多少なりともモチベーションの維持・向上に寄与したものと拝察致します。また,学外展示の開催場所を,郡山駅前の会場から市立美術館に移行したことも大きな変更点です。お陰様で,これまで以上に多くの方にご見学いただいております。開催に向けて多大なるご協力を賜りました,美術館館長の永山多貴子氏をはじめとした関係者の皆様に,この場をお借りして心より御礼申し上げます。本展示会が,建築デザイン学の魅力をお伝えする機会の一助になれれば幸いです。
尚,本作品集は,全体の頁数を考慮し,一次審査,二次審査の結果を勘案して配分された頁数に応じて構成されています。
建築学科主任教授 廣田 篤彦