Mechanical Lab
計測・診断システム
研究室
准教授:嶋田 慶太


機能を創る機械加工・
新しい材料を生かす機械加工
機械でものをつくる際、まず形を作ることを考えます。ここを丸く削って、ここを溶かして、ここを切断して…。その結果、加工された表面は硬くなったり、焼けたり、ボコボコになったりと変化します。この変化は物の機能性、例えばくっつきやすさ、触ったときの感触、滑りやすさにも影響を与えます。このような機能性は狙って創る、機能創成加工により、ものに今までなかった機能性を持たせることを目標に研究を進めています。他方、世の中では素晴らしき機能を持った材料が次々に生み出されています。例えば冷やすと電気抵抗が0になる超伝導材料もそのうちの一つです。このような素晴らしい材料が世に広く出回るには所望の形状に加工できないといけません。加工のできない材料は用途が限定的になります。そこで本研究室では素材を活かす加工方法について研究を行っています。

研究テーマ
- コールドスプレーを用いた超伝導空洞の製造技術
- 高温超伝導粉末を用いたコールドスプレーによる皮膜形成
- コールドスプレーにより製造したニオブ厚膜の機械特性の検証
- 木竹材への機械加工による表面機能性の付与
実験設備・装置
- Muffle furnace:材料を高温で処理する。1000℃くらいまで熱くなる
- Automatic mortar:材料をかき混ぜ続けてくれる。
- Laser processing machine:光のちからでものを切る。
- Atmospheric plasma:熱くないプラズマが出てくる。
- Electronic balance:ものの質量を計る。
- Workpiece:この不思議な制作物が何か興味を持ったらご連絡ください。

近年は完璧にできないならやらない、という極端な人もいますが、高校生のうちにぜひ、いろんなことを勉強して、経験して、実感ください。ヘタでもダメでも、たとえば「料理って、不可逆変化の連続で手順の違いが成否を分けるんだ」、「自転車の変速機って、こんな繊細な動きをしているんだ」、「自動車って、こんなに死角だらけなんだ」などの経験が、身の回りの当たり前を変えて、あなたの世界に対する解像度を上げるはずです。その結果、先人の知恵を借りる「勉強」がタイパ最強とわかり、大学で勉強をしたくなる、と期待しています。