Bio Lab
生体流体力学研究室
准教授:下權谷 祐児


生体流体力学の研究を通して医療に貢献する!
「血管の病気(血管病)」は先進国における主要死因の一つです。血管病はどうやって始まり、どうやって進展し、またどうすればより効果的な治療を行えるでしょうか?当研究室ではそうした医学的課題に取り組んでいます。そのための一つの基盤となるのが、機械工学科で学ぶ流体力学です。なぜなら「血管病」と「血液の流れ(血流)」の間には密接な関係があることがわかっており、これはまさに、管の中の流れを扱う学問である「流体力学」の問題に他ならないからです。当研究室では医療機関等と緊密に連携し、お互いの強みを活かしながら、血管病における血流の役割を明らかにする研究や、血管病の治療を工学的に支援するための研究を行っています。このような医工連携による生体流体力学(生物の体を対象とした流体力学)の研究を通して、機械工学の立場から医療に貢献することを目指しています。

研究テーマ
- 血管の病気における血流の役割に関する研究
- 血管の病気の治療機器(とくにステント)に関する研究
- 微生物の遊泳に関する研究
- 植物の力学刺激応答に関する研究
- 生物の持つ優れた機能・構造を活かしたドローンに関する研究
実験設備・装置
- PCクラスタシステム
- 脳動脈瘤の血流シミュレーション
- 頸動脈狭窄症の血流シミュレーション
- 微生物の遊泳シミュレーション
- ハエトリソウ
- 回転翼まわりの流体シミュレーション

機械工学は巨大なものから極小のものまで、また人工物から生物まで、非常に幅広い対象を扱うことのできる学問です。懐の深いこの機械工学科で学びながら、何かしら本当に自分が面白いと思えるものに出会い、それに真摯に取り組むことを通して大きく成長して欲しいと願っています。