興味から探求へ変わった“モノづくり”お客様の希望を叶える設計者に成長する。

住友林業株式会社
宗像一樹さん
(福島県郡山市出身/2024年学部卒業)
二級建築士
日本大学工学部建築学科を卒業し、現在はハウスメーカーで設計職として活躍する宗像一樹さん。建築に興味を持ったきっかけから、在学中の学びや仲間との経験、設計者として成長する現在の思いまでを伺いました。
オープンキャンパスに参加して膨らんだものづくりへの興味
祖父が大工だったこともあり、小さい頃からものづくりや家づくりに興味がありました。中学生の職業体験で建築設計事務所にうかがったことをきっかけに建築に興味を持ち、漠然とですが「将来は住宅設計の仕事に就きたいな」と思うようになりました。高校は普通科でしたが、大学は建築学科への進学を選びました。
「地元の大学」として日大工学部のことは知っていましたが、オープンキャンパスに参加して高校とは比べ物にならない規模感と設備の充実さに驚きました。特に実験設備が充実していて、この環境で学べたら楽しいだろうなと想像が膨らみました。
リモートから対面へ。仲間との出会いで生まれた積極性
入学した2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で、オンラインでの講義が多く、あまり通学できませんでしたが、その代わりにパソコン関係には詳しくなりました(笑)。
翌年からようやく対面授業が始まりました。オンラインの講義は雑談がなく、淡々と授業が進んでいきましたが、対面だと先生や友人のキャラクターが伝ってきますし、授業の空気感もリアルに感じられます。教室で講義を受け、「いよいよキャンパスライフを楽しめる!」とワクワクしたことを覚えています。
2年生から専門的な勉強が始まりました。特に設計の演習が印象に残っています。毎週図面を作ってプレゼンをするのですが、いまの実務で、毎週、お客様にプレゼンをして最終的に図面を完成させていく業務フローと似ていて、設計の演習は建築の設計を学ぶだけでなく、プレゼンの練習になっていたんだなと思います。
設計演習は1年生からありますが、毎年規模が大きくなっていきます。1年生は図形を描いたり、小さな建物の空間を作ったりしますが、2年生では住宅、3年生では公共施設を設計しました。
4年生では卒業論文ではなく卒業設計を選択しました。地元の集落をテーマに地産地消をコンセプトに建築を計画・設計しました。4年生の1年間はほぼ卒業設計に費やし、研究室の仲間と議論しながら先生に意見をもらっては調べてというのを何度も繰り返し、最終的にまとめることができました。研究室の後輩にも手伝ってもらいながら模型とプレゼンボードを作り上げ、完成した時はこれ以上ない達成感がありました。
大学時代の活動で印象に残っているのは、学生団体でのまちづくり活動です。リノベーションを手伝ったり、町のイベントに参加したりしていました。郡山のまちづくりに関わる活動ですが、自分たちで考えて行動に移していくという経験で、主体性や協調生が身についたなと実感しています。その経験は現在の仕事でも大いに活きています。
いまの仕事に直結する出来事は2、3年次に建築設計事務所のオープンデスクに参加したことです。
その事務所では住宅の模型を作りながら仕事の内容を見学させていただきました。それがきっかけで住宅により興味を持つようになりましたが自分の知識不足を感じ、以降、意欲的に建築を見に行くようになって、ちょっとずつ知識がつき、また、自分の好きな建築がわかるようになりました。いまでも研究室の同期と一緒に建築を見に行ったり、職場の先輩と旅行に行ったり、いろいろなところに出かけ、建築を学ぶことを続けています。
一番印象に残っている建築は、香川県の直島町にある直島ホールです。空間としてはシンプルですが、大きな屋根のデザインと軒の深さと色合いなど、本当に自分好みな建築です。いつかそのテイストが入った住宅を提案できたらいいなと思っています。
福島県内では東日本大震災・原子力災害伝承感が忘れられません。外観のインパクトとスロープがある空間が印象的な建築です。

お客様とのアフターメンテナンスを考えてハウスメーカーを選ぶ
就職活動は、中学の頃から興味を持っていた住宅に携わる仕事ということで、ハウスメーカーに絞りました。福島県内に限らず興味のあるハウスメーカーに応募し、選考が通った8社ほどでインターンシップを経験しました。
ハウスメーカーを選んだ理由は、オープンデスクの経験が大きかったです。個人経営の住宅設計事務所も憧れはありましたが、お客様の立場から考えると、住宅設計をされた方が引退した場合、アフターメンテナンスはどうなってしまうのか不安です。大きなメーカーだと、担当者が変わる場合、きちんと引き継ぎがされ、お客様も安心だろうなと思ったからです。
住友林業を選んだ理由は、木造住宅が好きだったこと。もう一つは契約前からお客様と設計担当が話し合い、要望を聞きながら進めていけるところです。

喜んでもらえる設計をするために、学びと成長の歩みを止めない
現在、私は設計職として働いています。主な仕事はお客様の要望を元に間取りを提案することです。間取りを確定するために、生活をイメージしながら間取りを図面化し、さらにキッチンやお風呂などの設備をお客様と打合せを行いながら決め、最終的に図面を作り上げます。
1年目は研修でさまざまな部署をまわりました。2年目になってお客様と接することができました。これまで3件の契約をいただくことができました。まだ打ち合わせの途中ですが、お客様に喜んでいただける設計ができるよう励んでいます。
お客様の要望に合わせて住宅を計画する仕事は大変やりがいがありますし、私が提案したものをお客様に受け入れてもらえた時は達成感を感じますね。
大学で学んだことを活かす機会はたくさんあります。商品知識は入社してから覚えることが多いですが、建築の専門用語や研究室での友だちとのコミュニケーションが、お客様との打ち合わせに活かされていると思います。設計職とはいえ、対面でお客様に接する機会はありますし意思疎通はとても大事なところですから。
逆に困ったなと思うことも多くあります。まず、建築に関する法令の知識が足りないこと。例えば、いま担当しているお客様のなかに、崖地に家を建てる方がいらっしゃいます。崖地が近くにある敷地での施工は、法令がとても複雑で、調べていても分からないことばかり。
法令については学生時代に学びましたが、細かいところは会社に勤めてから資格取得のための勉強を通じて身に着けました。
私は2級建築士の資格を持っています。普通科出身だったので、大学卒業後に仕事をしながら勉強し取得しましたが、日本大学工学部では、外部の教育機関と連携し建築士資格取得をフォローしているので、在学中から試験勉強に取り組むこともできます。いまは1級建築士を目指して勉強中です。合格率が10%以下と聞いているので狭き門。でも頑張って取得します。

先輩が切り拓いた道から新たな可能性が見つかる
日大工学部の強みは学生や卒業生の数が多いこと。当社の福島支社には日大工学部出身が私の他に3人います。先輩が活躍しているので採用実績もあり、就職活動はしやすかったですね。地方にある私立大学ですが、そういった意味で「就職に強い日大」を実感しました。
高校1、2年生の皆さんは、少しでも「建築っておもしろそう」と感じたら、ぜひ日大工学部建築学科の門を叩いてみてください。建築といっても住宅や公共施設、高層ビルの設計さらには都市計画や建築設備、耐震構造から建築材料に至るまで学ぶことは多岐にわたります。それぞれがおもしろく、学んでいるうちに必ず自分にあった道が見つかるはずです。そのたくさんの学びが体感できる。それが日大工学部建築学科の本当の魅力だと思います。



