台風19号に関する工学部の対応について

令和元年10月12日に通過した台風19号により、工学部におきましても、河川の氾濫によりキャンパス内に浸水被害が発生し、安全衛生の確保及び復旧に努めるため、しばらくの間、休講及び事務窓口業務を休業といたしました。その間、教職員のみならず、学生諸君の努力、そして地域の皆様方、卒業生の方々並びに関係各位には様々な形でのご支援をいただきました。学生及び教職員等の健康被害防止を目的として環境調査を実施した結果、すべての項目において環境基準に適合しており、環境衛生上問題がないことから、11月5日より授業を再開いたしました。また、工学部では、今回の被害の拡大を受け、水害のメカニズムの解明や効果的な対策を提言する『キャンパス強靭化プロジェクト』を立ち上げました。郡山市等行政の全面的なご支援をいただきながら、プロジェクトを進めてまいります。学生諸君はもちろんのこと、地域の皆様方の命を守ることを最大の目的とし、成果を還元していく所存です。

ニチダイ・サステナブル・プラットフォーム

震災直後から工学部教員の一部はその専門性を活かして、震災の実態調査などに学会レベルで参画し、震災の復旧・復興に役立つ学術的なデータを収集。また、工学部の大学院生や学生が教職員と小グループを作り、震災の復旧・復興に向けた種々の研究・ボランティア活動も進めました。これらの活動を支援するために、工学部内の支援組織(ニチダイ・サステナブル・プラットフォーム)は各種の活動に認証番号を付与し、その活動を支えました。

  • 運動会応援プロジェクト
  • ビックパレットふくしま簡易間仕切り設置プロジェクト
  • 汚染写真修復プロジェクト
  • 日大ひまわりプロジェクト
  • 放射線影響調査対策等に関するプロジェクト
  • 水源環境の長期面的モニタリング
  • 電力需給対策及び地球温暖化対策としての工学部キャンパス節電プロジェクト
  • 放射線モニタリング及び除染手法の検討プロジェクト

ニチダイ・サステナブル・プラットフォームプロジェクト詳細

復興への取り組み(2011年3月~2012年10月)

私たちは被災地にある大学として、それぞれの専門分野の研究や技術を駆使して、震災後いち早く活動を実施しています。実態調査をもとに学術的なデー タを収集し、震災の復旧・復興に役立つ支援や提案を行いました。

キャンパス内環境維持

工学部では、約5,000人の学生の健康を守り、一人ひとりが安心して学生生活を送ることができるように、キャンパス内の環境維持に取り組んできました。

放射線測定を独自に実施

震災発生後の平成23年4月7日より毎朝、教員(生命応用化学科教授)がキャンパス内の7箇所で空間放射線量の測定を継続して実施し、その結果を工学部ホームページ上で公表しています。文部科学省が平成23年4月19日に示した基準値である空間線量率3.8μSv/時(マイクロシーベルト/時間) を下回る数値となっています。

生活パターン別年間放射線量の測定

年間を通じても安心できる環境であることを確認するために、授業が始まって間もない平成23年度5月23日から、前学期試験が始まる7月25日までの9週間、生活パターンの異なる学生の協力を得て、実際に受ける積算放射線量をモニターしました。その結果、63日間の積算放射線量の平均値をもとに算出した、1年間の積算放射線量は約1mSv/年(ミリシーベルト/年間)となりました。この値は震災発生前の年間放射線量基準値1mSvと同程度であったことを確認しています。

平成24年3月24日から4月25日までの33日間、「ガラスバッジ(個人線量計)」を用いて、生活パターンの異なる学生と教職員の協力を得て積算放射線量を測定しました。その結果、10名中8名が不検出、他の2名の値も0.05から0.06mSvでした。1年間に換算した積算放射線量は0.55から0.66mSvで、年間放射線量基準値1mSvを大幅に下回る結果となりました。このように放射線量の数値は、震災発生から1年以上が経過して確実に減少し、現在、健康に影響を及ぼす心配はなくなっています。

キャンパス内除染作業を実施

放射線量を低減し、より安全で安心できる環境を保つために、平成23年6月24日から8月19日にかけて高圧洗浄によるキャンパス内全建物の屋上・壁面及び舗装路面等の除染作業を行いました。これにより、除染後には大幅に数値は減少しています。

グラウンド表土改善工事の実施

表土を除去することにより、大幅に放射線量を軽減できることから、工学部では独自にグラウンド表土改善工事を平成24年1月19日から3月15日にかけて実施しました。工事期間中には、併せて高圧洗浄による除染作業も行いました。その結果、グラウンドの放射線量の数値が大幅に減少しています。平成24年7月23日から9月15日までの期間には、前回実施しなかった学部ゴルフ練習場、アーチェリー場ほか新設グラウンド等とその周辺の表土 改善工事を実施しました。また、8月27日から10月5日には、70号館周辺のインターロッキングブロックの入れ替え作業を行いました。これらの工事により、工学部キャンパス内の空間放射線量率の値は平成24年10月5日現在、下記の通り大幅に減少しています。

  • 正門0.29μSv/h
  • 70号館前0.15μSv/h
  • 70号館教室内0.05μSv/h
  • ハットNE前(通路)0.26μSv/h
  • ハットNE1階食堂0.08μSv/h
  • グラウンド0.10μSv/h
  • 本館南側0.23μSv/h

国の基準では除染の対象外になり、体育の授業や屋外のクラブ活動にはまったく支障のないレベルとなっています。今後とも、学びの環境の安全・安心確保に努めてまいります。

食材・飲料水の安全と安心を確保

平成24年4月、学内に開設した「ふるさと創生支援センター」に放射能測定室を設け、そこに「シンチレーション検出器」と「ゲルマニウム半導体検出 器波高分析装置」を設置しました。学生の食の安全安心を確保するために、キャンパス内の飲料水、学生食堂で使用する野菜や魚介類、肉類などの食材に含まれる放射性物質の核種と放射能濃度を測定しています。また、土壌についても即日検査が可能になりました。これまでに調べた測定結果はすべて1ベクレル/キロ グラム以下で、国が定めた基準値(水は10ベクレル/キログラム、食物は100ベクレル/キログラム)を大幅に下回る値となっています。

アパート・下宿の安全と確保

工学部では、新入生や在学生に近隣のアパート・下宿の紹介を行うとともに、家主との信頼関係を築き、学生の生活面でのサポートも細やかに行っています。こうした日頃からの連携を活かして、震災時にもいち早くアパート・下宿の安全について確認作業を行うことができました。部屋の状況の聞き取りや家主への被害状況のアンケート調査から、入居できなくなった数件の物件があることを早い段階で把握し、学生の安全確保を第一に考え、家主とともにその対応にあたりました。
毎年、家主の方から経済的な下宿・アパートの情報提供をいただきホームページ上で紹介しております。

学生のメンタルケアをサポート

大きな震災後は、被災者の心のケアが大切なことから、工学部ではクラス担任や助言教員、学生課、学生相談室、保健室などが協力して、学生が一人で悩みを抱えることなく、常に相談できる体制を整えています。学生相談室では、専門のカウンセラーが週4日、学生のさまざまな相談に応じています。

経済的支援

日本大学では、今回の東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難措置により被災された在学生が勉学の機会を失わないように、平成23年度から入学金や授業料の減免・特別措置、奨学金の対象枠拡大などの措置を講じています。(平成26年度からのみ掲載)

平成27年度在学生への授業料の特別措置

東日本大震災で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。 日本大学では、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故により被災された在学生の方々が勉学の機会を失わないよう、下記のような措置を講じることにいたしました。

1.対象者
以下の要件1~4に該当し、修学意欲が高く経済的理由により学費の支弁が困難である方。
  1. 東日本大震災により学費支弁者が死亡した方。
  2. 学費支弁者の居住する家屋が東日本大震災に係る災害救助法適用地域(東京都を除く)に在り、かつ、全焼、全壊、流失、大規模半壊、半壊又は半焼した方。
  3. 東京電力福島第一原子力発電所事故により、学費支弁者の居住地が帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域に指定され、学費支弁者が避難を余儀なくされ、申請段階でも避難を継続している方。
  4. aからcに準じる程度の被害を受けた方。
2.留意点
  1. 授業料等特別措置申請書(所定書式)、被災状況を証明する書類(写し可)、被害況報告書(所定書式)、所得証明書等(写し可)の提出が必要です。
  2. 申請期限を過ぎた申請は受け付けません。
  3. 平成26年度に減免措置を受けていても、修学状況等によって採択とならない場合があります。
  4. 修学状況等について面談を行う場合があります。面談の対象となった場合は、必ず指定日時に受けるようにしてください。無断欠席をした場合は申請が無効となります。諸事情で指定日に面談を受けられない場合は事前に書面にて申請のうえ、許可を得てください。
  5. 採択の可否は決定後通知いたします。
  6. 申請書は空欄を作らず、具体的に記入してください(記入例はこちら)。記載内容が不十分の場合は、再提出もしくは面談によるヒアリングとなります。
  7. 平成28年度の取扱いに関しては未定です。
3.授業料等の減免額
区分 被災状況等 授業料等
A 学費支弁者の死亡又は学費支弁者が居住する家屋の全壊、全焼、流失もしくは大規模半壊 全額免除
B 学費支弁者が居住する家屋の半壊もしくは半焼 半額免除
原発 学費支弁者の居住地が、帰還困難区域等に指定され、避難を余儀なくされている方 半額免除。ただし、避難指示が当該年度の10月1日以降も継続する場合は全額免除。
4.転部・転科及び転籍について
  1. 転部 平成27年度の転部料を免除する。
  2. 転籍 平成27年度の転籍料を免除する。
5.提出書類
  1. 授業料等特別措置申請書
  2. 被災状況等を証明する書類(写し可)
  3. 被害状況報告書(所定書式)
  4. 所得証明書等(写し可)
6.申請期限

平成27年4月18日(土)13:00(窓口持参/郵送は当日必着)
※申請期限を過ぎたものは受け付けません。

5.お問い合わせ及び申請先

学生課/TEL:024-956-8631

【東日本大震災で被災された平成27年度入学生の皆様へ】入学金・授業料等の特別措置について

東日本大震災で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。日本大学では、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故により被災された方々が勉学の機会を失わないよう、平成27年度に日本大学 (大学院、短期大学部、附属専門学校、付属高等学校・中学校を含む)に入学する方について、下記のとおり入学金及び平成27年度授業料等を減免する特別措置を講じることにいたしました。

1.対象者
以下の要件1~4に該当し、就学意欲が高く経済的理由により学費の支弁が困難である方。
  1. 東日本大震災により学費支弁者が死亡した方。
  2. 学費支弁者の居住する家屋が東日本大震災に係る災害救助法適用地域(東京都を除く)に在り、かつ、全焼、全壊、流失、大規模半壊、半壊又は半焼した方。
  3. 東京電力福島第一原子力発電所事故により、学費支弁者の居住地が帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域に指定され、学費支弁者が避難を余儀なくされ、申請段階でも避難を継続している方。
  4. aからcに準じる程度の被害を受けた方。
2.授業料等の減免額
区分 被災状況等 入学金 授業料等
A 学費支弁者の死亡又は学費支弁者が居住する家屋の全壊、全焼、流失もしくは大規模半壊 全額免除 平成27年度分を全額免除
B 学費支弁者が居住する家屋の半壊もしくは半焼 全額免除 平成27年度分を半額免除
原発 学費支弁者の居住地が、帰還困難区域等に指定され、避難を余儀なくされている方 全額免除 平成27年度分を半額免除。ただし、避難指示が平成27年10月1日以降も継続する場合は全額免除。
3.申請方法
所定の入学手続締切日までに、以下の書類を入学する学部等に申請してください。ただし、入学手続が二段階に分かれている場合は、第1回目の締切日までに申請してください。
  1. 入学金・授業料等特別措置申請書
  2. 被災状況等を証明する書類(写し可。罹災証明書又は被災証明書等)
  3. 被害状況報告書※主たる家計支持者の収入に関する証明書(写し可。所得証明書等)を添付すること。
4.編入学・再入学の方について

上記1及び2を準用します。

5.お問い合わせ及び申請先

教務課/TEL:024-956-8619

平成26年度秋季及び平成27年度(秋季を除く)入学志願者に対する特別措置

東日本大震災で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。日本大学では、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難措置により、本学を志望される方が受験の機会を失わないよう、下記のような措置を講じることにいたしました。

つきましては、該当する方で、入学検定料特別措置の申請を希望する方は、下記の要領にしたがって手続きしてください。
※平成25年度秋季及び平成26年度(秋季入学を除く)志願者に対する入学検定料特別措置の受付については、平成26年7月31日をもって終了します。

1.対象者
  1. 東日本大震災により学費支弁者が死亡した方。
  2. 学費支弁者の居住する家屋が東日本大震災に係る災害救助法適用地域(東京都を除く)に在り、かつ、全焼、全壊、流失、大規模半壊、半壊又は半焼した方。
  3. 東京電力福島第一原子力発電所事故により、学費支弁者の居住地が帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域に指定され、学費支弁者が避難を余儀なくされ、申請段階でも避難を継続している方。
2.対象入学試験
  1. 大学、大学院、短期大学部、学部附属専門学校及び付属高等学校の平成26年度秋季入学に係る入試
  2. 大学、大学院、短期大学部、学部附属専門学校及び付属高等学校の平成27年度入試
    (平成27年度秋季入学に係る入試を除く)
3.特別措置の内容

入学検定料の全額免除

4.申請方法

出願書類に、以下の書類を同封して出願してください。なお、入学検定料を納入する必要はありません。

  1. 授業料等特別措置申請書
  2. 被災を証明できる書類(写し可)
    対象者aの場合:罹災証明書(被災証明書)
    被災により学費支弁者が死亡したことのわかる書類
    対象者bの場合:罹災証明書
    対象者cの場合:被災証明書

※平成27年度日本大学・日本大学短期大学部一般入試においてインターネット出願を利用する場合は、インターネットで出願登録をする前に日本大学入試センター(℡03-5275-8300)までお問い合わせください。

5.編入学・再入学の方について

上記1~4を準用します。

6.お問い合わせ及び申請先

教務課/TEL:024-956-8619

平成26年度在学生への授業料の特別措置

東日本大震災で被災された皆様には、心よりお見舞い申しあげます。日本大学では、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故により被災された在学生の方々が勉学の機会を失わないよう、下記のような措置を講じることにいたしました。

1.対象者
  1. 東日本大震災により学費支弁者が死亡した方。
  2. 学費支弁者の居住する家屋が東日本大震災に係る災害救助法適用地域(東京都を除く)に在り、かつ、全焼、全壊、流失、大規模半壊、半壊又は半焼した方。
  3. 東京電力福島第一原子力発電所事故により、学費支弁者の居住地が帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域に指定され、学費支弁者が避難を余儀なくされ、申請段階でも避難を継続している方。
  4. aからcに準じる程度の被害を受けた方。
2.授業料等の減免額
区分 被災状況等 授業料等
A 学費支弁者の死亡又は学費支弁者が居住する家屋の全壊、全焼、流失もしくは大規模半壊 全額免除
B 学費支弁者が居住する家屋の半壊もしくは半焼 半額免除
原発 学費支弁者の居住地が、帰還困難区域等に指定され、避難を余儀なくされている方 半額免除。ただし、避難指示が当該年度の10月1日以降も継続する場合は全額免除。

※休学する場合についても上記に準じて適用します。

3.転部・転科及び転籍について
  1. 転部 平成26年度の転部料を免除する。
  2. 転籍 平成26年度の転籍料を免除する。
4.提出書類
  1. 授業料等特別措置申請書
  2. 被災状況等を証明する書類(写し可)
5.お問い合わせ及び申請先

学生課/TEL:024-956-8631

平成26年度入学の方に対する入学金・授業料等の特別措置

日本大学では、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故により被災された方々が勉学の機会を失わないよう、平成26年度に日本大学(大学院、短期大学部、附属専門学校、付属高等学校・中学校を含む)に入学する方について、下記のとおり入学金及び平成26年度授業料等を減免する特別措置を講じることにいたしました。

1.対象者
  1. 東日本大震災により学費支弁者が死亡した方。
  2. 学費支弁者の居住する家屋が東日本大震災に係る災害救助法適用地域(東京都を除く)に在り、かつ、全焼、全壊、流失、大規模半壊、半壊又は半焼した方。
  3. 東京電力福島第一原子力発電所事故により、学費支弁者の居住地が帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域に指定され、学費支弁者が避難を余儀なくされ、申請段階でも避難を継続している方。
  4. aからcに準じる程度の被害を受けた方。
2.授業料等の減免額
区分 被災状況等 入学金 授業料等
A 学費支弁者の死亡又は学費支弁者が居住する家屋の全壊、全焼、流失もしくは大規模半壊 全額免除 平成26年度分を全額免除
B 学費支弁者が居住する家屋の半壊もしくは半焼 全額免除 平成26年度分を半額免除
原発 学費支弁者の居住地が、帰還困難区域等に指定され、避難を余儀なくされている方 全額免除 平成26年度分を半額免除。
ただし、避難指示が平成26年10月1日以降も継続する場合は、平成26年度分を全額免除
3.編入学・再入学の方について

上記1及び2を準用します。

4.申請手続

所定の入学手続締切日までに、「入学金等特別措置申請書」(別紙)に被災状況等を証明する書類を添付して、入学する学部等に申請してください。ただし、入学手続が二段階に分かれている場合は、第1回目の締切日までに申請してください。

授業料等特別措置申請書

5.お問い合わせ及び申請先

教務課/TEL:024-956-8619