2025.05.17
ロハス工学センタープロジェクト「古川池の持続可能な防災親水公園化プロジェクト(通称:ロハスの池プロジェクト/リーダー:土木工学科 手塚公裕准教授)」では、地域にある古川池の治水対策や環境整備に関する研究活動を行っています。古川池第二池では、水質汚濁の原因となる植物プランクトンの増殖を抑え、水辺の生物多様性を生み出すことが期待できる植生浮島を活用した水質浄化実験を行っており、令和6年度より近隣の日本大学東北高等学校理科部と園芸部、帝京安積高等学校理科研究部、あさか開成高等学校の水環境の保全に関心のある生徒も実験に参加。高大連携の取り組みとして地域全体に広がってきています。
そして、令和7年度も日本大学東北高等学校の理科部の活動が始動しました。昨年度の活動を振り返りながら、今後の展望を探ってみます。
活動初日を迎え、「自分たちで上手く育てていけるか、とても楽しみ」とワクワクした様子の理科部のみなさん。「植物に対する知識を深め、川や池の水質を測る方法についてもいろいろ知りたいと思います」と意気込みを見せていました。
水槽で育てた苗をいよいよロハスの池の浮島に設置!水環境システム研究室の大学生がサポートして、無事に苗を移動できました。苗の生育と水質の状況を見ながら、植生浮島の効果についても検証していきます。
土木工学科と地域住民とで行っている恒例行事の徳定川・古川池清掃活動に参戦!ごみを収集しながら、地域の水環境保全に貢献しました。
水槽の中の植物がどのように生長しているのか状況の確認と苗の入れ替え追加作業を行いました。「育っていく過程を見るのが面白い!」と、みんな目を輝かせていました。
植生浮島の植物の生育確認と古川池にどんな魚が生息しているか魚類調査を行いました。暑い中、初めて胴長を履いて水の中に入って、今まで知らなかった生態系を身近に感じられたようでした。
空心菜を収穫。「こんなに収穫できるとは思わなかった!」と、思った以上に生育したことに感動!収穫した重さを計り、1㎏あたりの窒素やリンの含有量を調べ、池の水質浄化にどのくらい役だったのかを調べます。楽しみながら水質調査の勉強にもなり、有意義な活動になった語っていました。自分たちで育てた野菜だから、美味しさも倍増です!!
令和6年度ロハスの池プロジェクト中間報告会で、企業や地域住民の方々を前に堂々と発表。「発表の場に立たせていただくとことで、自分たちもプロジェクトに参加していると実感できた」と、とてもよい経験になったようです。
手塚准教授からロハスの池プロジェクトの概要説明と次年度の活動についてテーマの提案がありました。新しく1年生3名も参加。ロハスに興味あり!いろいろ研究してみたい!など、どんどんやりたいことに挑戦していきましょう!!
令和6年度の活動内容について報告。エンサイ(空心菜)、バジルなどを育てて収穫し、リンと窒素の吸収度合いを調べることで、植生浮島の水質浄化効果を解析。次年度はもっと吸収率の高い植物を育てる方針を発表しました。また、第43回福島県高等学校総合文化祭で優良賞を受賞したことも報告しました。
第43回福島県高等学校総合文化祭自然科学部門 第37回福島県高等学校生徒理科研究発表会生物分野 「優良賞」
日本大学東北高等学校 理科部 「古川池の水質調査及び改善」
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新1年生も加わった理科部が大学のサークルと一緒にロハスの池プロジェクトの合同打ち合わせに参加。手塚准教授よりプロジェクト概要説明、ロハスの水環境サークルと理科部の活動紹介、本年度のスケジュール確認などを行ったのち、植生浮島に植える苗を検討。昨年度の生育状況を踏まえながら、新たに挑戦してみたい苗もピックアップ。理科部の部長は「大学や地域との関わりを持てる機会があるというのは、他の高校にはなかなか無いことで、理科部としても大変貴重な体験になっています。前年度は植物が水質汚染の原因になる窒素やリンをどのくらい吸収したかデータを収集したので、本年度は実際に植生浮島を使って古川池の水質浄化に貢献したいと思っています」と意気込みを語っていました。
ロハスの池プロジェクトは、他の高校や中学校との連携も進めていく予定です。高大連携の取り組みを強化し、実践的な学びを通して、青少年の成長にも寄与してまいります。
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