支えあえる環境は大切。
周囲の意見に耳を傾ける時間が道を切り拓く

元木 暁久さん
生命応用化学専攻博士前期課程修了/分子遺伝学研究室
(徳島県 城東高等学校出身)
ヤマキ株式会社に就職
2023年4月入社
日本大学工学部の生命応用化学科を選んだ理由を教えてください。
私は高校時代、将来はモノづくりを通して社会に貢献できる人材になりたいと考えていました。日本大学工学部なら、健康で持続可能な社会の実現に向けて専門的な知識を学び、その知識をモノづくりに反映させるためのアプローチについて学ぶことができると感じたからです。健康に関する製品の開発に携わりたいと考えていたので、工学部の中でも生命現象を学ぶことのできる生命応用化学科を選びました。当時から大学院進学は視野に入れていました。
工学部で学んだこと、身についたこと、また良かったと思うことは何ですか?
研究活動では、分かっていなかったことを明らかにするため「チャレンジ精神」や効率的に実験スキームを計画する力が身についたと感じています。
学部3年の夏から修士1年の秋までにTOEICのスコアアップができたことも良かったです。

就職活動のスタートから内定までのプロセスを教えてください。
大学院1年次
- 10~12月
- 就職活動開始 会社説明会・インターンシップへの参加(20~30社)
- 1月
- 早期選考開始(1社)
- 2~4月上旬
- エントリーシート提出(20社)※SPI試験のある会社も
大学院2年次
- 4月中旬~5月下旬
- 一次面接~最終面接(20社)
- 6月中旬
- 内定通知(2社)
就活で役立ったアイテムや工学部の支援があれば教えてください。また、就活で感じた日本大学工学部の強みはありますか。
日本大学工学部では就職指導課のスタッフの方がエントリーシートの添削から模擬面接までサポートしてくださいます。私は面接のときに緊張してしまうという弱点があったのですが、この模擬面接を通して改善できました。
研究室の仲間にもアドバイスをもらいました。多くの人に助けられ、協力し合える環境は支えになったと思います。
内定した企業を志望したのは、どのような理由からですか?
私の夢は、人々の健康と食事の楽しさを両立させる商品の開発です。小学生のころから好奇心旺盛で料理するのも大好き。本を借りて世界各国の料理を作ったりしていました。
触れてきた様々な食文化の中でも、大好きな和食で夢を実現させたいという理由から、ヤマキ株式会社を志望しました。
就職活動の成功の決め手や企業が採用を決めた理由は何だと思いますか?
大学時代に学んできたことが、内定先の企業でも活かすことができる点と、内定先に入社したい熱意の2点だと思います。
分子遺伝学研究室では、ストレスにつながるたんぱく質の浸透圧について研究しました。酵母を使って研究している点が、カビを使ってかつおぶしを美味しくすることと似ているんです。

就職活動で失敗した経験があればお聞かせください。
自分が研究活動で学んできたことを会社でどのように活かせるかについてお話したのですが、面接官にうまく伝わらなかったことがありました。
入社後の目標や将来の夢は何ですか?
新商品の開発に研究者として携わり、会社の売上高UPに貢献することを目標にしています。
後輩にアドバイスをお願いします。
就職活動は自分の新しい出発点を決める大事な時期です。就職活動期間中はやらなければならない事がたくさんありますので、早い時期から自分が将来やりたいことや企業研究を始めるといいと思います。
つい一人でこもりがちになりますが、まわりの人の意見を聞くことも大事。意識的に耳を傾ける時間が道を切り拓いてくれることもあります。
最後に、工学部での一番の思い出をお聞かせください。
学会に参加したことが工学部での一番の思い出です。大学院2年の9月に盛岡でポスター発表を行いました。学会までの1ヶ月間は、研究を行いながら自分の研究の重要性を相手にどう伝えるかについて考え続ける毎日だったので、すごく充実していました。学会当日、「面白い研究ですね」と言ってもらえたことはとても嬉しかったです。