日本大学工学部 新入生の皆様へ

大学院のススメ

その道のプロになるために

日本大学工学部の2017年度就職率は学部・大学院とも100%でした。しかし、その質には大きな違いがあります。例えメリットとは!?ば、大手企業の場合、研究開発職は大学院修了者しか採用しないという会社がほとんどです。専門的な職種だけでなく、学部生と大学院生が同じ土俵に立った場合、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力で勝る大学院生に軍配があがる結果となります。学部で築いた基礎を応用し、研究をやり遂げるための方法論や問題解決能力を身につける大学院。研究者に限らず、その道のプロを目指すなら、大学院進学は将来を見据えた賢い選択と言えるでしょう。

価値の高い学びで高度なロハスエンジニアを育成する新カリキュラム

2018年度改訂された大学院の新たなカリキュラム体制により、「ロハス工学」を実践的に学ぶとともに、高い専門性と人間力を備えた人材を育成します。また、専攻の枠を超えてグループ・ディスカッションや発表を行うことで、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力を養います。これにより、次代の先頭に立って社会をけん引するロハス・トップエンジニアを養成します。

専攻の枠を越えて最先端の研究に触れる「ロハス工学特論」

建築学専攻1年 桐生 翔太さん

私は、建築・土木に関する幅広い知識を深め、研究に役立つコンピュータの知識を修得するために、「ロハス工学特論Ⅱ」の「インフラ・環境」と「IoT・AI」を選択しました。授業では毎回違う先生方が自らの研究分野と取り組んでいる研究について紹介します。建築にはない「田んぼダム」といった土木の研究であったり、同じ建築でも分野が違うロハスの家の研究だったり、興味深い研究内容を知ることができ、自分にとって大きなメリットになりました。また、情報工学に関する授業では「超スマート社会をつくるIoT・AI技術」について学んだことで、建築分野においても様々な形でサイバー技術等が導入されていく時代であり、自分に関係ない分野だと言っていられないことを実感しました。そういう意味でも他学科・他分野の内容を学ぶことも非常に重要であり、それを理解できるこのロハス工学特論という講義は大変重要なものだと思いました。

院生に聞く!大学院の魅力とは!?

2018 工学研究科就職最前線 ~大学院生だからつかめた希望の道~

社会で活躍する修了者からのメッセージ

研究者として成長し、研究者を育てることが使命

大阪市立大学大学院 工学研究科都市系専攻
<講師>

鈴木 裕介さん
-2011年3月 建築学専攻博士後期課程修了-

大学院博士前期課程修了が近づき、将来は構造設計か施工管理の現場かと悩んだ末、私が選んだのはドクターへの道でした。当時、RC(鉄筋コンクリート)部材の耐震性能評価に関する研究に取り組んでいました。この研究をさらに続けてみたいと思ったのです。知力と体力を使いながら繰り返し実験に取り組む日々の中で、研究の面白さや達成感を味わいました。在学中に海外派遣奨学生制度を利用して米国のスタンフォード大学に留学したことも貴重な経験でした。大学院修了後、日本大学研究生,京都大学研究員としてそれぞれ約1年間従事し、2013年6月より東北大学で教鞭を執ることとなりました。2016年4月から現所属の大阪市立大学に異動し、現在は高耐震化、長寿命化、低環境負荷といったキーワードをベースとした、新しい構造・材料システムの開発研究を進めながら、鉄筋コンクリート構造学や建築材料学などの授業を担当し教育にもあたっています。今後は研究者として成長すること、建築に関わる構造技術者や研究者を育てていくことが、私の目標であり使命であると考えています。もし、就職か進学か悩んでいるのなら、大学院に進むべきだと思います。大学院での2年間が将来を考える大事な時間になるでしょう。

大学院で培った専門知識と人との交流を活かして研究の最前線に携わる

株式会社東京インスツルメンツ
<技術営業>

増田 俊彦さん
-2000年3月 工業化学専攻博士前期課程修了 〈現:生命応用化学専攻〉-

私は現在、海外から輸入したレーザーや計測機器を大学、研究機関、企業に提案・販売する技術営業職に就いています。この仕事を選んだのは、大学院で学んだことを直接活かせると考えたからです。当社はレーザー機器や分光装置など様々な計測・分析機器を取り扱う中で、研究者の御要望に合った機器を提案しています。そのため装置の原理、実験手法などを理解できる高度な専門知識が要求されます。大学院在学中は、レーザー分子分光学の研究をしていました。実験装置を触るのが楽しく研究にのめり込んでいましたので、自分が使う装置の動作原理や扱い方の知識も深めることができたと思います。その経験が現在の仕事においてもお客様と同じ目線に立ってどのような製品が適しているのか、どのような使い方をすれば良いのかといった提案をする場面で非常に役に立っています。また、在学中は自分の研究成果を学会で発表する機会が何度かありました。他大学の同世代の方々との出会いや交流があり当時の自分にとっては良い刺激となりました。現在に至ってもその時の交流が続いています。こうして研究の最前線に携わりながら、研究者の方々の役に立てることにやりがいと喜びを感じています。皆さんもぜひ、大学院に進学して学部生では味わえない研究の楽しさを体感し、たくさんの人々と交流してほしいと思います。

システムエンジニアとして新しいソリューション製品の開発を目指す

富士通株式会社
<システムエンジニア>

泉 奈津子さん
-2011年3月 情報工学専攻博士前期課程修了-

大学院在学時に研究をサポートしていただいたのが、富士通グループ会社のSE(システムエンジニア)の方でした。その仕事を見て、私も教育機関に携わるSEとして活躍したいという憧れを持ちました。人気の高い企業でしたが、念願の富士通に就職することができたのも、採用に有利な学科推薦があったからだと思います。初めは開発部門で企業向けのソフトウェアの開発に携わりました。その際、大学院で研究していたSOA(サービス指向アーキテクチャ)の知識を活かして開発に取り組みました。身についた設計技術を活かせたのは、大学院で学んだからこそのメリットと言えます。特に情報系の技術職・開発職に就きたいと考えている人なら、大学院に進学して後悔することはないでしょう。専門知識を持っていれば、社会に出てからも大きな強みになると思います。現在は、ソリューション関連の事業部で技術営業を担当し、日々、新しい製品や技術を学びながら業務に取り組んでいます。また、私は今、新しいことに挑戦できるイノベーティブソリューション事業部にいます。このチャンスを活かし、教育関連のソリューション製品を開発できたらと思っています。

経営者は語る!企業が大学院生を求める理由

海外業務に適応できる高度な専門能力と人間力

当社は、建設コンサルタントとして国内および海外のトンネルの調査・設計業務に携わっています。私の経験上、特に海外プロジェクトにおいては、豊富な専門知識を持つお客様はごく稀であって、論理的思考に基づく丁寧な説明、加えて、プロジェクトマネジメント力を持つコンサルタントに、高度な技術的判断を任せる場面が多く、私たちコンサルタントはそれらの要請に応えてまいりました。 私がお客様と仕事を通じて実感したことは、コンサルタントの技術者は、Engineering Design能力、コミュニケーション能力、発想力、決断力といったヒューマンスキルの高さのみならず、幅広で豊かな文化的感性を備えた「総合的な人間力」を持つ魅力ある技術者こそ、お客様が求めている技術者像であるということです。 大学院修了者の皆さんは、学部卒業生と比較しますと①研究テーマに対して、自ら問題点、課題を発掘して、関連論文や指導教授の意見などから必要な解決方法を見出し、解析・実験などで検証することができる。②プレゼンテーション・学会などのプレゼン資料を作成し、発表、説明することができる。③研究室で、学部生とチームを作り、指導する経験がある。④多言語を読む、書く、聴く機会が多く、文章作成力、解読力といった語学力を保有しているなど、リテラシーレベルの高さを感じています。実際、当社に入社した大学院修了者には、「海外業務に適応できる高度な専門能力と人間力を持った技術者」が多く、技術研究開発業務、高度な構造解析業務や海外大型プロジェクトの調査・設計業務で、大いに活躍しています。 ご存知のように、現在、日本政府は東南アジアを中心に、交通インフラなどの海外援助大規模プロジェクトを積極的に推進しており、海外市場は活況を呈しています。大学の4年間で幅広い教養(リベラルアーツ)を学び、大学院ではより高度な専門知識を得ておくことが、海外で活躍するコンサンルタントの技術者になるためには必要であり、皆さんには、これから世界の歴史に残るビッグプロジェクトに参加することができる、プロフェッショナルエンジニアを目指してほしいと願っております。

日本シビックコンサルタント株式会社
取締役会長

大塚 孝義 氏

1974年3月
日本大学大学院工学研究科
土木工学専攻博士前期課程修了

大学院での学びをバックアップする経済的サポートも充実