2022-01
災害(自然、人為(事故))、感染症、および伝染病など発生した際には、人命救助、感染拡大防止・予防対策のための診療が急務です。特に緊急用診療スタッフ活動拠点となる施設ER(Emergency Room緊急救命室)等の開設は最優先されます。我々の前プロジェクトでは2015年より、東日本大震災の反省からERの開発設計試作実証試験を実施してきています。新たなERのコンセプトは「いつでも・どこでも・工具レスで・軽くて・女性でも・簡単に組立ができ・パッケージされ・保管備蓄ができる」。このコンセプトは国内外から高く評価され、その需要が途切れることはありません。災害によるニーズに留まることはなくSDGsに関わるニーズにも対応できるように、これをさらに進化発展させ国内外の災害現場に役立つERに貢献するためのプロジェクトを組織します。
(1) 用途に応じた開発設計試作…検証…納品
1)ハニリアルパネル・基本素材
・表面加工…滅菌、防湿、防水、保温、断熱、防音、診療メモ、伝言メモ、他
・ハニカムコア…強度、歪み、面圧強度、防湿、防水、保温、断熱、防音、他
2)ジョイント・ハニリアル外枠・建屋とパネル
・パネル組合せ…使い方によりサイズリアレンジ可能
3)耐用年数
・3カ月;緊急時の仮設建屋…各自治体許可申請済み
・1年長期間;仮設建屋…長期1年は東京都庁から認可済み
ハニリアルパネル・基本素材(ハニカム構造・軽量高剛性リサイクル・環境負荷軽減・SDGs対応)
(2) 用途
1)緊急時とは
・災害(自然、事故)時
・感染症や伝染病の発生時
2)仮設建屋…多用途のため一例上げる
・ER、避難所、通信施設、診療所、看護所、水・医薬品医療機器保管
・避難所内外トイレ、隔離室、検査室、待機室、衣類・食料保管
・難民施設(キャンプ、診療所、他)…等
3)SDGs
・17の目標、これに応じた169のターゲットが存在
・169ごとの用途に沿った開発設計
・5つパートナーに沿った開発設計
・上記1)、2)と関連
仮設建屋(例:ER)
ギリシャ難民キャンプ
(3) 工学的な知見・検証・実証
・用途仕様書作成、製作組立-要素図面…企業主体
・要素強度、組立強度、要求強度の数値計算シミュレーション…大学主体
・各要素-一部要素組立-強度試験と評価…大学主体
・新たな開発要素材強度試験、数値計算シミュレーション…大学主体
DMATの解析結果
要素の曲げ試験検証シミュレーション
継手の曲げ試験検証シミュレーション
各要素の物性値を用いて構造本体のモデル構築