全国に福島の魅力を伝え復興に貢献したい

 この度、建築学科4年の河井優貴さんが、福島民報社平成30年度『ふくしま復興大使』に選ばれました。復興大使は国内外各地を訪問し、東日本大震災や東京電力福島第一原発事故からの復興に向かう県民の思いを発信するとともに、各地の先進的な地域づくりを学び、県内の活性化に寄与することを目指しています。
 中学生以上の県民を対象に公募され、復興に向けた意見、福島を元気にする提言などをテーマにした作文審査により15人が決定しました。
 選ばれた河井さんに復興大使への思いや意気込みについてお話を聞きました。

 

 

―『ふくしま復興大使』選出、おめでとうございます。感想をお聞かせください。

 ありがとうございます。これまで何かに応募して選ばれたことがなかったので、選出されたと知ったときは、とても嬉しかったです。選んでいただき大変光栄に思っております。私は福島で生まれ育ったものの、今までは県内の問題に対して、どこか他人事のように思ってきました。しかし、あることがきっかけで、無関心でいいのだろうかと考えるようになりました。復興大使になれたので、今後は福島の復興に携わり、もっと多くの人に福島のことを知っていただき、いいイメージを持っていただけるように発信していきたいと思っています。

 

―ふくしま復興大使に応募したきっかけについて教えていただけますか。

 少し遡るのですが、3年次に海外のインターンシップに行き、商品開発の仕事で自ら考案した商品が実際に土産店で販売されるという、大変刺激的な体験をしました。その経験を過去のものにしたくないと思い、地元福島でも何かできることはないかと考えていたところ、友人が参加している『葛力創造舎』のことを知ったのです。双葉郡葛尾村は原発事故により全村避難となり、避難指示解除になった現在も250人程度しか帰ってきていない状況です。そうした葛尾村をはじめ、被災地の復興を支援するために、地元の方々によって設立されたのがこの団体です。他県の人に助けられてばかりではいけない、被災地に住んでいる人たち自身が変えていこうとしなければ復興は進まないと私も思いました。それで、『葛力創造舎』への参加を決めたのです。実際に葛尾村に行ってみると、復興は進んでいるようで進んでいないのが現状でした。また、葛尾村には村の人たちが助け合いながらコミュニティを形成していく“結の文化”が残っていたのですが、震災後なくなりつつあることも知りました。その文化を日本全体に広げていくことで、葛尾村の良さも伝えることができるのではないかと考えました。それで、ふくしま復興大使になって全国に発信していこうと思ったのです。

 

―『葛力創造舎』ではどんな活動をしているのですか。

 『葛力創造舎』での学生の活動目的は、結の文化を広げていくことです。そのためのコミュニケーション力やリーダーシップを実践的なイベントを通して身につけていきます。福島を牽引していくような人材を育成することも、この団体の目標とされています。私が体験した活動は、葛尾村で育てた米から作った甘酒の販売や、村民の方々と一緒に行った昔ながらの田植えなどです。田植えには東京から体験に来られた方もいました。全国に結の文化を発信しながら、葛尾村のことを知ってもらい、村を活性化させ、そして葛尾村を夢がかなう場所にしていきたいと思っています。

 

―ふくしま復興大使としての意気込みをお聞かせください。

 葛尾村もそうですが、福島には行かないとわからない温かさがあります。高齢者の方も皆さん元気ですし、笑顔がとても輝いています。人間関係が希薄な現代において、結の心でつながっている葛尾村の良さを知ってほしいと思います。まだまだ福島には私自身も知らない魅力がたくさんあると思うので、もっと勉強していろいろなことを知り発信していきたいです。他県の方には実際に福島に来ていただき、福島の魅力を肌で感じてほしいと思います。

 

―ありがとうございました。ふくしまの復興に貢献されることを期待しています。

 

一般社団法人葛力創造舎のHPはこちら