独創的なアイディアでエネルギーの新たな利用方法を提案する

 9月7日(金)、工学部キャンパス70号館にて、『第11回新☆エネルギーコンテスト』が開催されました。このコンテストは、日本機械学会『技術と社会部門』が協力するイベントで、大学・高専の学生を対象に、エネルギー自立・自然共生型住環境の実現に不可欠な、太陽、風力、地熱、木質系バイオマスなどに代表される新☆エネルギーの有効な利用方法(冷凍、空調、給湯、調理など)の斬新なアイディアを競うものです。

日本冷凍空調学会年次大会の様子

 工学部キャンパスでの開催は7回連 続で、今年は9月4日(火)から7日(金) まで、『2018年度日本冷凍空調学会年次大会』の会場となったこともあり、同学会との共催となりました。ポスター部門に22件、展示・実演部門に1件、計23件の応募がありました。また、本年度は高校生が多数参加。福島県の福島工業高等学校から4件、ふたば未来学園高等学校から1件、四国の香川高等専門学校から1件の発表がありました。ショートプレゼンテーションでも高校生とは思えない堂々とした発表で、大学生を圧倒するような素晴らしい提案を披露してくれました。
 本年度のコンテストでは、4企業(神奈川県内企業:2社、東京都内企業:1社、岩手県内企業1社)、1団体(郡山テクノポリス地域戦略的アライアンス形成会議)から11の贈賞が行われ、各企業および団体の代表者による厳正なる審査の結果、ポスター部門から11件の発表が受賞となりました。工学部からは機械工学科2年から4年までの学生が挑戦。また、本年度初めて建築学科4年の学生も参戦し、斬新でユニークなアイディアを披露しました。

 

ポスター部門入賞

アド・ソアー賞 「手甲チャージャー(書く・描く作業を利用した充電装置)」

浜野 隼さん(機械工学科2年)

普段動かしている手から電気エネルギーを得る方法を提案。

 

郡山テクノポリス地域戦略的アライアンス形成会議賞 「熱電対式 発電五徳」

佐々木 樹さん(機械工学科4年)

ガスコンロの使用時の熱を利用し、熱電対を用いて発電するアイディアを提案。

 

サンポット賞 「フローティングツバル」

創成学研究室

堰合 優太さん(機械工学科4年)・安齋 匠さん(同4年)・片岡 直樹さん(同4年)・吉津 凛さん(同4年)・臼井 健人さん(同3年)

温暖化により沈みかけている島国『ツバル』をテーマにロハスの工学技術を駆使した生活を提案。

日本ピーマック賞 「海まちフィルター」

寺沢 鳳成 さん(建築学科4年・建築歴史意匠研究室)

津波のエネルギーを利用して津波の被害を防ぐ堤防を提案。

 

 建築学科から参加し、見事入賞を果たした寺沢さん(写真上)。「この作品は前期の設計課題として取り組んだもので、原理や材料を検討するにあたり、他学科の先生方にもご教授いただく中で、機械工学科の伊藤耕祐先生からこのコンテストへの参加を勧められました。自分の専門ではない機械工学の分野で称賛を得ることができ、とても嬉しいです。作品が実装されたイメージを動画で見せましたが、それが良かったのだと思います」と喜びを噛みしめていました。
 仲間とともに参加した創成学研究室の堰合さん(写真中央)は、「家をテーマに選んでアイディアを考えようとしましたが、一人では煮詰まってしまい、研究室の仲間に助けてもらいました。今までにないアイディアを提案することができ、チームワークで取れた賞だと思います」と仲間への感謝の気持ちを表していました。
 また、昨年度機械工学科を卒業し、現在福島工業高校 の講師として教鞭を執る佐藤颯さんは、昨年『圧電素子を用いたバッテリー内臓シューズ』で入賞していますが、今年は教え子たちが挑戦し、『エアギャップ発電機』で三菱重工冷熱賞に輝きました。「先生にアドバイスしてもらいながら、自分たちで調べてアイディアを考えました。佐藤先生(写真中央)は電気の知識もわかりやすく教えてくれます」と生徒たちからの信頼も厚いようです。
 この日は、キャンパス内の研究施設『ロハスの家』の見学会も行われました。太陽光や地中熱などの再生可能エネルギーを使った実験や水を浄化する実験など、工学部でどのような研究が進められているのか、伊藤先生がわかりやすく説明されました。高校生たちは大規模な研究施設を目の当たりにして、大いに刺激を受けていました。

 大学間そして世代の垣根を越えて互いのアイディアを競い合いながら、新しい考え方や知識を吸収し、視野を広げていく学生たち。そこからまた新たな発想が生まれ、未来に役立つ新エネルギーの利用方法につながる可能性が広がっています。来年も、素晴らしいアイディアが提案されることを期待しています。