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【土木工学科】全国的にも珍しいアスファルト実習が行われました

企業×大学で実践力を養成!産学連携の実習で理論と繋がる学びを体験

 5月28日(水)土木工学科3年次の材料実験の授業の一環として、全国的にも珍しいアスファルト実習が行われました。土木工学科では、土木構造物の中で最も主要に使われているコンクリートについて、構造物の設計から製造までを実践的に体験し、その性状を計測して特性を学んでいます。土木分野において大きなシェアを持つ道路舗装については、アスファルト舗装がそのほとんどを占めているのですが、道路を構成する特殊な材料ゆえに大学のみで取り扱うことが難しく、日本の大手道路舗装会社である株式会社NIPPO様にご協力いただきこの実習を行いました。

 土木工学科の卒業生で同社総合技術部技術研究所 研究第二課長の渡貫辰彦氏ら4名の技術者の方が来学くださり、アスファルト材料の特徴や道路舗装の動向についてご講義いただきました。その後、実際にアスファルト材料を使用した室内実験や舗設作業に入り、学生たちは業界のプロから直接指導を受けながら作業に取り組みました。
 このようなアスファルトや舗装に関する講義や実習、研究ができる大学は全国でも大変少なく、学生の皆さんにとって、社会に出る前の貴重な経験となりました。

 また、この実習はキャンパス内の未舗装部分の整備を兼ねています。学生たちは自らキャンパスのインフラ整備に関わることで、ますます学習への意欲が湧いているようでした。3班に分かれた学生たちはアスファルトに関する講義、室内実験、舗設作業の内容を体験していきました。

アスファルト材料の特性を学び、最先端舗装技術を詳しく知る

渡貫課長が道路会社とアスファルトについて詳しく説明

生活の基盤となる道路をつくり守るための舗装技術の紹介

アスファルト混合物の材料に関する説明

加熱アスファルト混合物の製造方法に関する説明

「ランマー」で締固めして
アスファルト混合物の供試体を作製!

どこまで伸びるか挑戦しました!

実際にアスファルト材料を使って道路舗装を体験!

表面温度170℃のアスファルトを使って舗設作業開始

手押し車で迅速に舗装する場所に運び込みます

型枠の中に平らになるようにするための敷均し

アスファルト舗装の締固め

 こうして、キャンパスの道路の舗装が完成しました!実習を終えた学生からは「企業に入る前にこういった体験ができてたいへん感謝しています。機械で作業するところも敢えてネコ(手押し車)を使って自分たちの手で作業することで、自分の住む場所を作っている実感が湧きました。改めてインフラの維持管理に貢献できる仕事だと感じました。地図に残るものを作っていくことに誇りを持って学んでいきます!」と話しました。当日舗設したアスファルト道路もこのキャンパスに残っていきます。数年後のOB会などで見る機会があれば、きっと感慨深いことでしょう。

 ご指導いただいた渡貫課長は「我々の業界で活躍する次世代の人材を育てていきたいと考えています。他の大学で道路舗装を授業で教えているところは殆どないので、社会に出る前にアスファルトについての知識を身につけていただけると業界としても大変ありがたい。企業と連携して実践的に学べるのは、学生のみなさんにとっても有意義な体験の場になると思います。」と話し、後輩たちの姿を見ながら、将来活躍してくれることを大いに期待しているようでした。


 土木工学科ならではの特徴として、このように企業との連携による実践的な実習が多いことも挙げられます。学生たちは座学で土木工学の知識を身につけつつ、社会で即戦力として活躍できるように、日々エンジニアとしての資質を磨いています。

アスファルト実習の様子はこちらから