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土木工学科 水環境システム研究室の学生が「さくら湖自然環境フォーラム2024」で「ロハスの池プロジェクト」の活動報告を行いました

学生がプロジェクトを代表して発表
地域と連携した取り組みや研究活動に注目が集まる

 令和6年12月13日(金)、福島県三春町さくら湖自然観察ステーションで開催された「さくら湖自然環境フォーラム」において、ロハスの池プロジェクト(古川池の持続可能な防災親水公園化プロジェクト)に取り組む学生、土木工学科4年水環境システム研究室(指導教員:手塚公裕准教授)の青木優真さん(日本大学東北高校出身)と飯田涼介さん(新発田南高校出身)が「地域と取り組むロハスの池プロジェクト」と題した活動報告を行いました。

 今年で25回目となるこのフォーラムはさくら湖(三春ダム)流域の自然環境を取り巻く現状について地域住民とともに理解を深め、流域の発展を目指すものです。手塚准教授も学生だった時に三春ダムの研究について発表した経験があり、学生の発表に先立ち「自分の教え子がこのような機会をいただき、大変嬉しく思います」と挨拶しました。さくら湖ではありませんが、大学の近隣にある古川池の持続可能な防災親水公園化プロジェクトは、地域住民だけでなく、行政や企業、近隣の高校も活動に参加しており、学生が発表する活動・研究報告に注目が集まりました。



 飯田さん(写真右)は、はじめにこのプロジェクトの基本方針、概要について説明。プロジェクトのロゴに込めた想いや企業協賛の作業着デザインも披露しました。
 続いて、2000年から衛生工学研究室(中村玄正名誉教授)を中心に始まり、今や年2回の恒例行事となった清掃活動を紹介。プロジェクト推進の基本活動であるこの清掃には毎回郡山市長から激励をいただき、市との意見交換会を行うなど、行政との繋がりの深いプロジェクトであると示しました。今年度は、課外講座「ロハスの池プロジェクト」に集まった学生たちを中心とした「ロハスの水環境サークル」の設立、新たな連携として近隣高校と「ロハスの浮島」による水質浄化の実験や魚類調査を実施するなど、活動の輪が広がったと説明しました。
 さらに新しい活動として、豪雨時の雨水を工学部グラウンドに貯留するシステムの構築を目指し、企業と協力した調査がスタートしたことも報告しました。



 続いて、青木さん(写真右)がこのプロジェクトの根幹にある平成8年に提案された「郡山浪漫回廊計画(案)~古川池ミッション~」を紹介しました。理想の古川池と現状の概況写真を比較し、さらに毎月行ってきた定期調査データ(透視度、糞便性大腸菌群数、ごみ量の目視、水のにおい)による親水性評価の結果を提示。残念ながら、まだ理想とする川の中に入って遊べるレベルには遠いと評価しました。
 この結果を基に、池内に堆積している底泥の質の改善と、もっと流域を利用してもらえるような対策の必要性を今後の活動課題として挙げました。「防災親水公園古川池」に適した水環境の創出のために、自治体や企業、地域の住民、そして地域の高校生・大学生の連携体制をさらに強めていきたいというプロジェクトの方針も示しました。

 報告の最後に、二人はこの発表の場をいただけたこと、これまでのプロジェクト推進にご協力いただいた方々への感謝の気持ちを言葉にしていました。

発表を終えて

 青木さん「私たちが行っている古川池の定期調査やロハスの池プロジェクトについて、地域の皆様に活動報告ができたことで大きな達成感がありました。試行錯誤を重ねながら、自身の成長に繋がったと感じます。将来、出身地でもある郡山で、この活動が役立っていたと感じられたら嬉しい限りです」
 飯田さん「多くの方の前で発表し緊張はしましたが、プレゼンテーション能力の向上を実感できました。今後もロハスの池プロジェクトでより良い古川池づくりを目指していけるように、来年度の卒研生にしっかり引き継いでいきたいと思います。底泥改善に向けた活動が始まってくれると嬉しいです」

 二人は、改めて指導くださった手塚先生、協力してくれたプロジェクトの仲間に感謝の気持ちを伝えるとともに、自身の成長と古川池への思いを語ってくれました。

 今後もそれぞれの道を進みつつ、このプロジェクトへ関わり続け、古川池の将来を共に支えてくれることを期待しています。

「地域と取り組むロハスの池プロジェクト」発表の様子はこちらから

さくら湖自然環境フォーラム2024についてはこちらからAdobe_PDF_file_icon_32x32

古川池の持続可能な防災親水公園化プロジェクト(ロハスの池プロジェクト)はこちらから