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『ロハスの家群跡地再生プロジェクト』第4回ワークショップが開催されました

建築プランの具体案と学生たちが考える学生主体の組織運営の提案を発表

同プロジェクトの第4回ワークショップが9月2日(木)に開催されました。今回は具体的な建築案と学生主体の組織運営についての提案が発表され、それらについて意見交換を行いました。
はじめに、建築案についての発表に先駆けて、どのようにプランのコンセプトを導いたのか、建築学科の浦部智義教授(右の写真)がその経緯について説明しました。『ロハスの家』の研究を振り返り、特に魅力的な研究コンテンツであった『水の自立』に着目し、水資源を最大限に活用する施設をコンセプトに掲げました。また、木を使ってCO2の固定化・削減に寄与することなども盛り込み、教員や学生の研究・ものづくりの場として、“魅せる・使える”ロハス建築にしていく提案になったと説明されました。
次に、(株)はりゅうウッドスタジオ代表取締役の滑田崇志氏(左下)から具体的なプランについて説明がありました。ロハス工学の実験・実証のベースキャンプとなるような施設を計画しており、単なる環境建築ではなく、人々を惹きつけるような夢があるロハスの考え方を体感してもらえる場所を目指したいと述べられました。さらに、機械工学科の宮岡大専任講師(右下)が、CO2分離回収の案とボイラー室の排熱回収の案について紹介しました。

続いて、学生主体の組織運営について、これまで学生たちが集まって議論した内容をまとめたものを学生の代表4名が発表しました。組織の目的は、学生の新しいアイデアから生まれる新規研究・ものづくり・起業などを促し支える試みとして、チャレンジ精神に特化したチャレンジラボ(仮称)をつくることであり、学生が委員会を運営し、学生が審査し、広報まで行う学生主体の組織になっています。運営の内容やチャレンジラボのコンテンツ、広報活動など、具体的な案も提案しました。
学生の発表後、建築案を含めた議論が展開されました。学生の発表に対しては、教員からも高く評価する意見が多く、概ね学生主体の組織運営を承認する形となりました。今後は、学生代表メンバーと教員によるワークショップで具体的な運営等について検討していきます。建築プランについては、様々な意見や提案が出され、未来を見据えた新たな研究領域の開拓も視野に入れた熱い議論が繰り広げられました。教育・研究のキーワードであるロハス工学をハードとソフトの両面からアプローチできる施設として構築していく方向で、今後は教職員を主体とするワーキンググループにて研究コンテンツ等の検討を進めていきます。

最後に、11月に開催される『第10回ロハス工学シンポジウム』の概要について、土木工学科の岩城一郎教授(左下)より説明がありました。これまでに検討してきたプロジェクトのグランドデザインについて報告を行い、さらに施設の活性化のための方策に関し議論していくプログラムとなっています。プロジェクトの一員として、学生たちの発表の場も用意されています。
ワークショップの締め括りとして、佐藤裕之事務長(右下)は「学生の柔軟な発想と先生方の研究のアイデアを出していただき、徐々に形が見えきました。盛り込みたいアイデアは多々ありますが、上手く調整して本学部の研究拠点になるよう、引き続き協力をお願いしたい」と呼びかけました。

これまでの意見交換が中心だったワークショップから、今後は活動を実践するためのワークショップへと発展していきます。自分たちの活躍の場が広がっていくことに、学生たちのモチベーションも大いに高まっているようでした。

ロハスPJ