機械工学科/電気電子工学科 臨床工学技士課程

日本大学工学部
臨床工学
技士課程

日本大学工学部
臨床工学技士課程

日本大学工学部は2013年4月より、国家資格である「臨床工学技士」の受験資格が得られる臨床工学技士課程を機械工学科及び電気電子工学科に設置しています。
臨床工学技士課程の主な履修条件は以下のとおりです。

  1. 機械工学科、電気電子工学科に在籍し、臨床工学技士の資格取得を強く希望する平成25年度以降の入学者。
  2. 臨床工学技士課程科目の履修は、2年次から履修する場合のみ許可します。
  3. 臨床工学技士課程を履修するには、次の条件を満たしていることが必要です。

    ※1年次終了時の修得単位数が40単位以上であること。
    なお、履修許可者数には制限があり、機械工学科及び電気電子工学科合わせて50名程度とします。希望者数が50名を超える場合は、1年次終了時の成績に基づき選抜します。

臨床工学技士(国家資格)とは?

医療現場で、生命維持管理装置を扱うスペシャリスト

「臨床工学技士」とは、人工心肺装置や人工透析装置、人工呼吸器、心臓ペースメーカーといった生命維持管理装置の操作及び保守点検などを行う医療機器のスペシャリストです。 生命維持管理装置は、以前は医師や看護師が扱っていましたが、国家資格として1987年に臨床工学技士資格が制定され、翌年に施行されたことを受け、医師の指示の下に臨床工学技士が操作できるようになりました。また、こうした装置の保守・点検については、医師の指示なく独自に行うことが可能です。

“医師のパートナー”、チーム医療の一員として活躍

医療現場には、レントゲン、CT、MRIなどを扱う診療放射線技師、血液検査や心電図・脳波などの検査を行う臨床検査技師、リハビリテーションを行う理学療法士・作業療法士が働いていますが、人の呼吸、循環、代謝といった生命の維持に直接つながる機能を代行・補助する生命維持管理装置を扱う臨床工学技士は、医師や看護師などとともにチーム医療に携わっています。人命そのものに関わることから、臨床工学技士には医学的知識はもちろん、工学的な知識、技術、経験が必要とされています。また、医師の指示に従って医療機器を操作するとともに、その結果を医師に報告するなど、その使命は重要で“医師のパートナー”的な役割を果たしています。

臨床工学技士の主な業務

  • 慢性の腎不全患者に対する透析治療を行う人工透析装置の操作・点検
  • 手術室における、さまざまな手術用機器の事前管理・点検・操作
  • ICU(集中治療室)における、人工呼吸器・心臓ペースメーカー、除細動器などの操作・点検
  • 高気圧酸素療法のための医療機器の操作・点検
  • 病棟・外来で使用する医療機器の管理業務

進む高齢化、新たな産業の一翼を担う医療機器について熟知した臨床工学技士への社会的ニーズが高まる

今後、わが国の高齢化はさらに進み、これに伴い医療の現場で使用される医療機器は、いっそう高度化・複雑化しようとしています。こうした新たな産業のコアになると考えられる医療分野のなかで、医療機器に関する豊富な知識と技術を備えた臨床工学技士に対する社会的ニーズは、ますます高まっています。

日本には現在、3万人近くの臨床工学技士の資格取得者が存在しますが、その数はまだ十分であるとは言えません。医療現場にとどまらず、医療機器開発の最前線で活躍するなど、将来の進路は大きく開かれています。


臨床工学技士免許 取得までの流れ

高等学校卒業(大学入学資格者)
日本大学工学部臨床工学技士課程

機械工学科・電気電子工学科(4年間)

学科卒業修得単位
(機械工学科126単位・電気電子工学科125単位)
+
臨床工学技士課程科目(29科目)53単位

  • 2年次からのみ履修可能
  • 3年次の学年末には病院において5週間の臨床実習を行い、科目(臨床実習)を修得することが必要です。
臨床工学技士国家試験受験

試験日:3月上旬(予定)/4年次在籍中に受験

合格

合格発表日:3月下旬(予定)

臨床工学技士国家試験合格者数(新卒のみ)

令和元年度 平成30年度 平成29年度
17名 13名 14名
臨床工学技士免許取得
主な進路

各種病院/診療所/医療機器メーカー/専門学校教員 他

2016~2019年度 主な就職先

医療機関

日立総合病院、総合南東北病院、日本大学医学部付属板橋病院、日本医科大学千葉北総病院、大曲厚生医療センター、星総合病院、岩手県立病院、太田綜合病院附属太田西ノ内病院、群馬大学医学部附属病院、国立病院機構埼玉病院、総合病院国保旭中央病院、山形大学医学部附属病院、国際医療福祉大学病院、三郷中央総合病院、埼玉石心会病院、山形済生病院、赤十字病院(石巻,福島,深谷)、信楽園病院、黒須病院、山王台病院、福島厚生農業協同組合会

企業

富士フイルムテクノプロダクツ㈱、三菱電機メカトロニクスエンジニアリング㈱、東北エプソン㈱、㈱フィリップス・ジャパン、オリンパス㈱、㈱日立パワーソリューションズ、帝人在宅医療㈱、富士ソフト㈱、泉工医科工業㈱、㈱ユアテック、㈱富士テクニカルリサーチ、㈱マンダム、テスコ㈱、㈱栗原医療器械店、㈱大昌電子、白河オリンパス㈱

在学生・卒業生インタビュー

生命を預かる責任の大きさを実感。知見を活かして医療機器の開発に携わりたい

1年次から電気電子工学科の専門科目を履修しますが、2年次からはそれに加えて臨床工学技士課程の講義が始まります。3年次の後学期には、病院実習に向けて「生体計測装置学実習」を履修しました。実際に医療機器の操作・管理を体験する実習で、パルスオキシメータや血圧測定装置、超音波診断装置の取扱い方法について学びました。さまざまな講義や実習を通して、臨床工学技士は患者さんの命を預かる責任ある仕事であると実感しました。将来の目標は、医療機器の開発・製造に携わること。課程で学んだ知識を活かし「工学の分野で医療を支える」という夢に向かって着実に前進しています。

電気電子工学科4年 藤田優花さん
福島県清陵情報高等学校出身



医療機器の生産に携わるうえで工学的な視点と医学的な知識が大いに役立つ

医療機器メーカーに興味を持ったのは、大学で臨床工学技士課程を履修したことがきっかけでした。現在は量産をサポートする作業治具の設計と、サプライヤーの部品品質改善業務を担当しています。臨床工学技士課程では、生命維持管理装置の構造といった工学的な知識に加え、人体の構造など医学的な知識も学びました。また授業や実習を通して、工学と医学の幅広い知識が求められ、大きな責任が伴う資格であることにも気づきました。先生方にご指導していただき、仲間と切磋琢磨しながら勉強したおかげで、国家試験にも合格することができました。

富士フイルムテクノプロダクツ株式会社勤務
2017年機械工学科卒業 猪俣晃平さん

臨床工学技士課程の特色

社会の要請に応え、優れた臨床工学技士の育成を目指す

4年制大学ならではのカリキュラムで、チーム医療に欠かせないコミュニケーション能力を磨く

臨床工学技士は、医師や看護師らと一緒にチーム医療の一員として活躍するとともに、医師をサポートすることも期待されています。それには、高度な技術とコミュニケーション能力が不可欠です。 日本大学工学部では、4年制大学ならではのカリキュラムにより、工学的な知識・技術はもちろん、幅広い教養も身につけます。その上に、日本大学医学部との連携により、医学的な知識・技術も修得することになるため、これらは医療の現場で、大きな自信と強みになるはずです。この質の高い教育こそが、日本大学工学部で臨床工学技士を目指す最大の特色といえるでしょう。

次世代工学技術研究センターで先端医療機器に触れ、実体験から学ぶ

日本大学工学部には、次世代工学技術研究センターという医療現場の施設・設備に匹敵する環境を備えた研究施設があり、医療工学分野において、日本でもトップレベルの研究成果をあげています。「臨床工学技士課程」では教科書で学ぶだけでなく、最先端の医療機器を実際に操作したり、実験などを通じて命を身近に感じる現場を体験することができます。

日本大学医学部と連携し、工学と医学が融合した教育を展開

日本大学は総合大学であり、医学部も設置されています。「臨床工学技士課程」では医学部の全面的なバックアップにより、専任教員が教育に携わります。工学部と医学部が連携し教育を行うのは、全国的に見ても非常に画期的な試みといえるでしょう。 また、次世代工学技術研究センターには医師が所属しているほか、実習などは日本大学医学部及び福島県内の病院の協力を得て実施されます。より実践的で密度の高い教育を展開します。

工学の専門科目を修めるとともに、国家試験にもチャレンジ

「臨床工学技士課程」は、機械工学科と電気電子工学科に設置されます。エンジニアとして各専門科目を修めつつ、医療について学び臨床工学技士の受験資格を取得し、国家試験を目指すことになります。国家試験に合格すれば、医療機関をはじめ、産業界も注目する資格であることから医療機器の開発などへの道が大きく開かれます。 「医療に役立ちたい」「医療機器を開発したい」といった情熱を持って、工学と医学の融合・連携という新しいジャンルに挑戦する学生に期待しています。

臨床工学技士課程を充実した設備や豊富な研究実績でサポートする「次世代工学技術研究センター」

次世代工学技術研究センターは、2002年、工学部キャンパス内に設置され、工学の研究を活かし、医療の現場に役立つ機器や技術の開発を進めています。医用機器や医療診断機器の開発研究では世界トップレベルの研究実績を誇り、家庭で使えるハンディーな乳がんチェッカーや指先をタッチして血圧を測定するための機器など、世界が注目する技術がここから生まれています。 また、わが国初のバイオメディカル工学の研究拠点にもなっており、学術論文発表をはじめ、特許出願、企業への技術移転なども活発に行われています。 センター内には、日本の工学系大学としては初めて、手術室、X線CT室などを設置。超音波診断装置、内視鏡外科手術システム、人工心肺システムといった最新設備も整っています。大学病院の医療現場に匹敵する充実した環境のなかで、先端機器を実際に使用するなど貴重な体験を積み、臨床工学技士を目指すことができます。