福島の木造仮設住宅がグッドデザイン賞金賞受賞!!

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―グッドデザイン金賞おめでとうございます。今の感想をお聞かせください。

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―受賞した仮設住宅はどのようなものですか。

 2011 年東日本大震災における福島県応急仮設住宅建設事業 2 次募集(7月)に際して建設を行ったものです。復興住宅への転用・再利用を想定したところがまず大きな特徴ですが、施工の簡便性、当初、断熱材等が不足していたことを意識して構造材・断熱材・仕上げ材を兼ねるというログハウス工法特性を仮設住宅に活かしました。また、より短工期に対応した施工の簡略化2012%e3%82%b0%e3%83%83%e3%83%89%e3%83%87%e3%82%b6%e3%82%a4%e3%83%b3%e9%87%91%e8%b3%9eimage008や、小さく分けられがちであった部屋を 1 室空間とすることで暮らし方の自由度を高めるなど、1 次募集時(4月)からの幾つか改良を加えました。さらに、従来の画一的なプレハブ仮設住宅とは異なり、震災直後から長期化するであろう避難の特性を読み取り、仮設集落のコミュニティ形成の一助となる仕掛けをしている配置計画も、今までにない仮設住宅だったと言えるでしょう。

 

―評価されたのはどのような点だと思われますか。

2012%e3%82%b0%e3%83%83%e3%83%89%e3%83%87%e3%82%b6%e3%82%a4%e3%83%b3%e9%87%91%e8%b3%9eimage010 グッドデザインという観点から言えば、仮設というプロダクト的要素と、一方で実際に生活を営む建築物としての機能を含めたデザイン性をバランスよく追求したことが評価された点ではないでしょうか。そのうえで、復興住宅への転用はもとより、解体後ログ材をそのまま再利用することもできるメリットや地元の材料・大工による施工を可能にしたこと、復興に向けた取り組み・提案も含めて総合的に評価されたものと思われます。

 

―グッドデザイン賞金賞にはどのような意義があると思われますか。

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 11月23日(金)から25日(日)まで東京ビッグサイトで行われた「グッドデザイン賞受賞発表展」では、専門分野や業界だけでなく、一般の方にも知っていただく良い機会となりました。大賞候補だったこともあり、多くの人々がブースに来て下さいましたし、私たちや福島県の企業を中心とした我々のチームメンバーも日本の様々な分野のトップ企業の製品と2012%e3%82%b0%e3%83%83%e3%83%89%e3%83%87%e3%82%b6%e3%82%a4%e3%83%b3%e9%87%91%e8%b3%9eimage014肩を並べていたことは、建築という分野を越えて、地域が協働して活動する素晴らしさを実感していました。会場で対応してくれた学生にとっても、このような大きなコンペティションに参加する機会は滅多にありませんから、良い刺激になったようです。また、自分たちが実際に携わったプロジェクトの受賞ということで、大きな自信にもつながっていることでしょう。

 

―今後の抱負についてお聞かせください。

 最終的な目標は、福島の復興だと思います。この受賞だけでなく様々な活動によって、少しずつでも良いので復興が早まることを期待していますし、私たちも福島に貢献できるよう今後とも頑張る所存です。

 

―ありがとうございました。今後ますますのご活躍を祈念しています。

 

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