研究成果が高く評価され、口頭発表優秀賞

およびポスター発表優秀賞に輝く

 第5回福島CEセミナーimage002

 平成261220日(土)に日本大学工学部で開催された第5回福島地区CEセミナーにおいて、日本大学大学院工学研究科生命応用化学専攻博士前期課程1年の菅原稔也さん(写真右)が口頭発表優秀賞、同1年の山拓司さん(写真左)と生命応用化学科4年の近藤彩加さん(写真中央)がポスター発表優秀賞を受賞しました。CEセミナーは、福島県内において化学工学関連の研究をしている大学や高専と若手企業研究者による発表会であり、本年で5回目の開催。年々参加者が増え、今年は福島県内だけでなく、茨城県や山形県、栃木県の大学や高等専門学校からも参加があり、41件の発表の中での受賞でした。

なお、本研究の成果は、最先端・次世代研究開発支援(NEXT)プログラム、科学研究費助成事業・基盤研究(B)によるものです。

3人に受賞の感想と研究について語っていただきました。

 

口頭発表優秀賞 菅原稔也さん(生命応用化学専攻1)

講演題目:[Emim][TFSA]及び[Bmim][TFSA]CO2溶解度と溶解エンタルピー

第5回福島地区CEセミナー1近年電気化学デバイス用途などで注目されているイミダゾリウム系イオン液体([Emim][TFSA]及び[Bmim][TFSA])。本研究では、その、CO2溶解度だけでなく溶解した際の熱量データであるエンタルピーも測定し、CO2溶解度や溶解エンタルピーに及ぼすカチオン(陽イオン)の影響について考察しました。二酸化炭素分離回収プロセスの実用化に繋がる高精度なデータと高く評価され、今回の受賞に繋がりました。

【受賞の感想】実験で良い結果が得られたので、今回は自信を持って伝えたいと思いました。口頭発表は3回目でしたが、本番で緊張しないように練習を重ねて臨みました。スムーズに話せなかったこともあり、自分としては合格点ではない発表でしたが、研究内容に関してはしっかり伝わったと思います。質疑応答で他大学の方から質問や意見をいただき、他の研究者がどんなところに興味を持っているのかがわかりました。学会で発表することにより、別の角度から自分の研究を見直せるのは大きなメリットだと思います。実験方法が確立されていない研究なので、試行錯誤しながら進めていますが、結果が出た時はやりがいを感じます。受賞を自信にして、今回の結果をもとにさらに研究に励みたいと思います。

 

ポスター発表優秀賞 近藤彩加さん(生命応用化学科4)

講演題目:[Bmim][BETA]の密度・粘度・CO2溶解度

第5回福島地区CEセミナー2一般的に高いCO2吸収特性を示すと知られているTFSAアニオンを凌駕するイオン液体[Bmim][BETA]の合成に挑みました。合成した[Bmim][BETA]の常圧下における密度と粘度の温度依存性を明らかにしただけでなく、高圧下における溶解度や飽和密度、体積濃度や体積膨張率といったCO2吸収特性を精密に測定し、TFSAアニオンよりCO2吸収能に優れることを解明しました。多くの大学院生が発表する中、卒業研究発表前の4年生の受賞は、大きな自信になりました。

【受賞の感想】初めてのポスター発表でしたので、始まるまでは大変緊張していました。思ったより多くの方が発表を聞きに来てくださったので、逆に緊張がほぐれたようです。まさか受賞できるとは思っていませんでしたが、この研究に興味を持っていただけるように説明できたのがよかったと思います。同じくCO2保存吸収に関する研究をしている他大学の先生とお話できたのは貴重な経験でしたし、大変勉強になりました。自分の考察した内容についていろいろな意見を聞き、議論できるのが研究活動の面白さ。これ経験が総まとめとなる卒業研究にも活かされ、有益な成果を発表することができました。

 

ポスター発表優秀賞 山拓司さん(生命応用化学専攻1)

講演題目:[Bmim][BETA]+メタノール混合溶液の密度・粘度・CO2溶解度

第5回福島地区CEセミナー3 [Bmim][BETA]は、高いCO2吸収特性を有していますが、粘度が高く、コストにも課題が残ります。そこで、一般的な分子性液体でCO2物理吸収液としても利用されているメタノールを添加することで、吸収液の粘度低下及びコスト削減に取り組みました。その結果、常圧下における粘度は大きく低下しコストの削減に繋がりましたが、CO2溶解度の向上には課題が残っています。コスト削減と性能向上という挑戦的な課題に取り組む姿勢が高く評価され、今回の受賞に繋がりました。

【受賞の感想】今回のポスター発表にあたり、どうしてこの実験をしたのか、どうしてこういう結果になったのか、徹底的に突き詰めました。わかりやすく要点を伝えて、質問に対しも極力答えられるよう準備を整えていたのが、結果につながったのだと思います。しかし、予期せぬ質問もあり視点の違いに気付かされました。発表が終わった時は駄目かなと思っていたので、評価をされたことを大変嬉しく思います。研究の面白さは、物性を測る実験を通して、どうしてこんな挙動になるのかがわかるところ。「なぜ?」の答えが得られることに研究の魅力を感じています。さらに良い評価をいただけるように頑張りたいと思います。

 

更なる研究の発展が期待される3人のますますの活躍を祈念いたします。

 

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