約1年でトップの座まで昇り詰めた驚異の成長力

 8月4日(土)にアティ郡山で行われた『フリースタイルダンスバトルchallenge』(SDHスタジオダンスヘッド主催)において、ダンス同好会代表の矢部凌輔さん(生命応用化学科2年)が見事優勝を果たしました。この大会は、福島県内の学生を対象としたもので、ジャンルを問わず個々の得意とするダンスで勝負できる大会です。中学生以下の部、高校生・大学生の部があり、どちらも2人のダンサーがフリースタイル1on1で対戦するノックアウト形式で行われます。大学に入ってからダンスを始めた矢部さん。昨年は初戦で敗退し打ちひしがれたそうですが、そこから約1年でトップの座まで昇り詰めるという驚異的な成長を遂げました。また、矢部さんの他にもダンス同好会から2名が参加し、吉田知史さん(生命応用化学科2年)がベスト4、高瀬太寿さん(機械工学専攻1年)がベスト16の成績を収め健闘しました。
 優勝の喜びとともに、矢部さんのダンスへの思いを語っていただきました。

正解がないダンスの世界を表現する面白さを伝えたい

 高校時代はラガーマンでしたが、もともとダンスや音楽に興味があり、音楽に乗って体を動かすのが好きでした。実際にダンスを始めたのは大学に入ってからです。ちょうど私が入学した昨年、元放送部だったサークルがダンス同好会FROLICとして結成されたのです。この機会にトライしてみようと思い入部を決めました。初代代表は、先輩・後輩の壁を作らず、一緒に上手くなっていけるように誰にでも気軽に聞いたり教えてもらえたりできる関係を大事にしていました。初心者も多く在籍していて馴染みやすい環境だったこともあり、どんどんダンスにのめり込んでいきました。ダンスと言ってもそのジャンルは幅広く、ヒップポップ、ビバップ、ブレイク、ロック、ポップ、ジャズなどその種類は多岐にわたります。その中で、私が得意とするダンスはポップ。バックスピンなどの派手な技のあるブレイクダンスや激しい動きからポーズを決めるロックといった華やかなダンスと比べると、ポップは地味な感じに見えると思います。英語で筋肉を弾くという意味のPOPが名前の由来のダンススタイルで、動いて止まってというロボットみたいな動きをするのが特徴です。この大会には昨年も出場し、ポップダンスで挑みましたが、初戦敗退という残念な結果に終わりました。それからというもの、反復練習を繰り返しながら基礎をしっかり身につけ、姿勢のキープや表現力も磨いてきました。サークル以外の外部のダンサーにも教えを乞い、たくさんのことを学ばせていただきました。だからこそ、“今年は絶対負けられない”という気持ちで臨みました。会場は野外で一般の観客が多く、やはり盛り上がっていたのは玄人向けのポップよりブレイクダンスでしたが、ジャッジはプロの目でダンスそのものを評価してくれました。基本の動きをしっかり踏まえながら、バトルに合わせたパフォーマンスを見せた点、リズムをキープしながら体の内側で踊ることができていた点などが、優勝につながるポイントになりました。これまで教えられたことを存分に発揮し成長したところを示すことができ、自分のダンスにも手ごたえを感じました。でも、1回の優勝だけではまぐれだと思われてしまうので、県内の他の大会で実力を確かめながら、まぐれではないことを証明したいと思っています。そして、いずれはストリートダンスの全国大会に仲間とともに出場することが目標です。

 10月27日(土)・28日(日)に行われた北桜祭では、メインステージでのパフォーマンスの他に、70号館の教室を使って私たちができるダンスを全て見ていただけるようにしました。屋外ではできなかったブレイクダンスも全力で踊ることができました。また、多くの1年生が入会してくれたので、早いうちから人前で踊ることに慣れるように、1年生だけのショーケースも用意しました。昨年は、一般の方との盛り上がりの違いを感じましたが、今年は予想以上に見てくれる人が多く、手拍子ももらえて大変嬉しかったです。特に、初めて北桜祭を体験した1年生にとっては自信につながったと思います。ショーケースはクラブのイベントで行われることが多いので、こうしてダンスを知らない方にも楽しんでもらえたのは大変貴重で、実りの多い2日間になりました。

 これまでダンスにはアンダーグラウンドのイメージがあり、未だに偏見を持っている人も少なくありません。しかし、ブレイクダンスが今年行われるユースオリンピック種目になったように、スポーツとしても認められてきています。先入観なく、ダンサーに対しても一般の方と同じように接してもらえたらと思います。福島県では、悪いイメージを払拭したいと考える若い世代が、ダンスの魅力を伝えようと活動しています。ダンスの魅力は正解がないこと。逆に言えば、自分がこうだと思う世界をつくることができます。音楽の数だけ表現できるし、人それぞれ感じ方が変わるのもダンスの面白さです。踊った分だけ上手くなれるから、きっと楽しくて夢中になれると思います。私たちと一緒にダンスを楽しみましょう!