本学部と葛尾村(福島県双葉郡)は、近年、急速に研究開発が進んでいるドローン(無人航空機)を用いた連携・協力に関する協定を締結しました。締結式は9月26日(火)に葛尾村役場で行われ、出村克宣学部長(写真右)と篠木弘村長(写真左)が協定書に調印しました。すでに葛尾村とは平成27年5月に復興まちづくりに係る包括連携協定を結んでおり、住宅の冷暖房などに活用する「浅部(せんぶ)地中熱」の利用技術の実用化に向けた実証実験やロハスの工学の観点を取り入れた復興交流館建設における連携を進めてきました。さらに以下のようなドローンを用いた研究開発を活かして復興まちづくりに寄与することで、包括連携協定の推進を図ってまいります。

(1) 河川をはじめとする地表水と流れの実態調査に関すること

(2) 村内の植生や動物をはじめとする生態系の実態調査に関すること

(3) 村内の橋梁をはじめとする社会インフラや住宅等の実態調査に関すること

(4) これらの実態調査を可能とする操縦士の育成に関すること

(5) ドローンに関する村内の住民等への普及啓発に関すること

(6) その他、医療、介護、防災、物流等村内のニーズに合わせた研究開発の実施に関すること

 また、本学部は、ドローンの世界的メーカーDJIの日本法人「DJI JAPAN株式会社」(本社・東京都)、生態系調査・防災・物流などへのドローンの活用技術を開発し、その開発技術の利用を展開している「株式会社スカイシーカー」の両社と三者によるドローンを利活用した成果向上に向けての連携・協力の合意書を締結しており、葛尾村でのフィールドを使った研究の実施が可能になったことから、加速度的に技術開発が進んでいくものと考えられます。出村学部長は、「成果は葛尾村発の工学技術として国内外に発信していきたい」と言及しています。

 締結式後には、役場の敷地内でドローン飛行のデモンストレーションも実施されました。長時間飛行が可能な小型軽量モデルや積載量7.4kgの大型重量モデルなどが紹介され、村役場の職員の方々や本学部の教員、報道関係者等が見つめる中、ドローンは復興の旗印のごとく高々と空に舞い上がりました。操縦を体験された篠木村長はドローンへの期待を込めて、「高齢化が進む中で畜産や農業への活用、介護や生活支援に役立てたい」と話していました。また、土木工学科の岩城一郎教授(右下の写真右)は、「復興まちづくりを進めるためには、インフラと環境状況を把握することが重要。ドローンの活用用途は幅広く、研究開発によって様々な技術に発展させることができる」と示唆していました。

 午後からは、第4回サステナブル地域づくりフォーラム『持続可能な地域づくりを目指して~in葛尾村~』が開催され、当フォーラムのコーディネーターである本学部の教員4名が講師として、葛尾村のフィールドを活かした研究紹介や話題提供、協定による今後の展開について講演しました。その後、復興交流館・蔵改修の敷地や現状の視察、ドローンの実演が行われるなど、企業の皆さまとともに産官学民連携を考える良い機会となりました。

 今後益々葛尾村との連携・協力によって研究活動が活発化すれば、その成果は葛尾村に留まらず、福島県全体の復興の促進や地域振興につながるものと期待も高まっています。