日本大学工学部 College of Engineering, Nihon University

土木工学科 - Department of Civil Engineering -

朝、目が覚めて電気をつける、顔を洗う、朝食をとる、電車やバスで学校に向かう。
この何気ない生活を土木は支えています。

電気、水道、ガスといったライフライン、鉄道や道路などの交通機関、全て土木技術によって造られてきました。これらは私たち人間社会のくらしを支える基盤であることから社会基盤あるいはインフラ(Infrastructureの略)と呼ばれています。

我が国では、これまで多くのインフラを整備してきました。高速道路、新幹線、ダム。そして今、私たちはそれなりに豊かなくらしを手に入れることができました。その代わりにいくつかの問題も出てきました。地域格差、インフラの老朽化、環境問題、災害への備えなどです。これらの問題を解決するため、土木はこれから新たな役割を担う必要があります。それは、まちを“つくる”インフラを“なおす”環境を“まもる”災害を“ふせぐ”です。時代の要求に合わせ、土木の仕事がなくなることは決してありません。むしろ、その役割は広がっているのです。

土木工学の4つの役割を見ていきましょう。

多くのビル、高速道路、鉄道、港湾、都心ではこれ以上造る余地のないくらい構造物がひしめきあっています。大都市から始めたインフラ整備は、都会の人々のくらしを豊かにしましたが、地方のインフラ整備はまだまだ遅れています。地方の人々が心から望むインフラを整備し、地域の風土や景観に合った「まちづくり」を進めることは、地方の人々に活力を与え、地域の活性化に役立ちます。
我が国のインフラの多くは、高度経済成長期と呼ばれる1960年代から70年代にかけて集中的に造られました。現在、これらのインフラが私たちのくらしを支えていますが、今後、人間社会と同じようにインフラの高齢化・老朽化が進むと、米国などで発生した落橋事故が頻発する恐れがあります。こうした事故を防ぐには、インフラに対しても、人と同じように専門のドクターが、病気やケガを治す、医療行為が必要になります。インフラを長生きさせるための技術開発が盛んに進められています。
私たち人間による経済活動は、これまで少なからず環境に悪影響を及ぼしてきました。いま、土木では昔の自然を取り戻す、あるいは現在の環境をまもる(保全する)ための取り組みを進めています。例えば湖や川などの水質改善、生態系の保護、生ゴミや畜産廃棄物を利用したバイオマスリサイクル・エネルギー回収システムの開発などです。ダムなどのインフラ整備は、環境破壊の代名詞のように扱われていますが、環境保全もまた、土木の大事な役割の一つなのです。
地球温暖化による気候変動に伴う集中豪雨、近い将来発生が予想される大地震によるライフラインやインフラなどの災害を防ぎ、人々の安全・安心なくらしを守ることや国や地域の社会・経済活動を停止させないことも土木の重要な役割です。将来にわたり起こりうる地震や津波、豪雨の規模を想定し、原子力施設のような重要構造物を安全に設計したり、橋などを補強したり、災害時の避難誘導や交通ネットワークの確保を考えるなど、防災において土木の果たすべき役割はとても大きいのです。

日本大学工学部土木工学科には、就職教育研究の3つの特長があります。それは、抜群の就職内定率、地域の社会と環境を支える最先端の研究、実践的技術者の養成を目指した教育です。

平成21年度土木工学科就職内定率は95.8%でした。これは、就職に強い日本大学工学部の中でもトップです。なぜ、土木工学科は就職に強いのでしょう?一つには、土木の役割が時代とともに変化し、これに対応できる若くてやる気のある実践的技術者を企業が求めているからです。例えば、JRや高速道路会社(NEXCOグループ)、地方自治体等ではインフラを造る時代から使いこなす時代へと方針転換し、構造物のメンテナンスを担う技術者の採用枠を増やしています。また、土木工学科の卒業生には、人間性豊かな実践的技術者として幅広く社会で活躍しており、こうした卒業生の力も就職に有利な理由となっています。

土木工学科では、豊かな人間性を有する実践的な技術者の養成を目指した教育を進めています。
この教育プログラムに対し、平成21年10月に日本技術者教育認定機構(略称JABEE)の審査を受け、平成22年5月に認定を受ける予定です。これにより、本プログラムの修了生は技術士補となる資格を有するとされ、技術士第一次試験が免除されます。
それでは教育プログラムの内容を在学生のナビゲーションで見ていきましょう。

土木工学科には、人々の暮らし(Society)と環境(Environment)の医療を目指した最先端の研究施設(環境保全・共生共同研究センター:通称SociEn Research Center)があります。そこでは、インフラの保全、災害のシミュレーション、猪苗代湖の水質保全、阿武隈川の水害といった地域固有の問題を取り上げ、世界有数の大規模研究設備を利用し、国内外に優れた研究成果を発信しています。