2018年8月21日・22日に,日本大学工学部の運動場においてサンドイッチパネル(板状の発泡プラスチック断熱材の両面を鋼板等の金属板で挟み込んだ複合建築材料)で構築された建築空間を試験体とした屋外火災実験が実施されました。実験では,ISO 13784-1に則った実大規模試験体(幅:2.4×奥行き:3.6×高さ:2.4 [m])が6体,JIS A 1320に則った中規模試験体(幅:0.84×奥行き:1.68×高さ:0.84 [m])が1体,燃やされました。
 サンドイッチパネルは優れた断熱性や施工の容易さ等の観点から貴重な建材と考えられていますが,芯材の発泡プラスチックは易燃性であるため,その難燃化処理や建築空間を構築する際の工法上の工夫を行うことによって,建築における火災安全性を担保する必要があります。今回の屋外火災実験では,小型試験体では把握することが困難な実際の建築における火災発生時のサンドイッチパネルの挙動を把握するために,実大規模や中規模の実験を実施し,各部の温度測定を行うとともに,フラッシュオーバー(爆発的に燃え広がる火災現象)の発生の有無を確認しました。この結果は,更なる火災安全性の向上や,ISO試験法とJIS試験法の整備・調和を目的として利活用される予定です。
 本実験は,建築研究開発コンソーシアム内に設置された「建築内装用サンドイッチパネルの中規模火災試験方法JIS A1320に基づく評価基準案および技術開発に関する研究会」(委員長:野口貴文教授(東京大学),副委員長:小林恭一教授(東京理科大学))の活動の一環として実施されたものであり,同研究会のメンバーである日本大学工学部建築学科のサンジェイ・パリーク准教授の全面的な協力を得て行われました。また,サンドイッチパネルの防火安全対策の向上が消防隊の安全な活動にもつながるため,安全面や実験終了後の消火活動等に関しては郡山地方広域消防組合の全面的支援を受け,県下消防本部からも120人あまりの消防職員が見学に訪れました。