郡山市長、地域住民も参戦!!
胴長部隊が大活躍した徳定川清掃

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 水環境について学ぶ土木工学科の研究室の学生と教員が中心となり、“清流で潤いある河川が流れるキャンパスを目指す”ことを目的に平成12年から始まった徳定川清掃。春・秋の年2回行われているこの行事も昨年15周年を迎え、土木工学科卒業生の参加が年々増えるとともに、昨年秋には初めて地域住民の方々にもご参加いただくなど、活動の輪が広がってきました。今年、春の陣は5月23日(土)に行われ、学生・教職員・卒業生はもちろんのこと、キャンパス周辺の4町内会で結成された徳定川(古川池)愛護会を中心とする地域住民の方々、そして愛護会に所属する品川萬里郡山市長や市職員の方など約130名が参加する一大イベントになりました。

 今回の幹事を務めるのは、仙頭紀明准教授。進行役は徳定川愛護会のメンバーでもある中野和典教授が務めました。まず開催にあたり、16年前にこの活動を始めた日本大学名誉教授の中村玄正先生が、集まった皆さまに感謝の言葉を述べられるとともに、「自然環境が健全であれば、人間の生活の健全も保障されます。力をあわせて守っていきましょう!」と激励しました。続いて、徳定川愛護会を代表して高橋晋也氏(平晋建設株式会社設計室長・日本大学非常勤講師)が「汚れてしまった古川池をきれいにするのは、行政だけでなく私たち住民も取り組まなければならない課題です。工学部が続けてきた取り組みに私たちも参加し、その第一歩を踏み出しましょう」とご挨拶されました。また、土木工学科の卒業生を代表して、株式会社郡山測量設計社に勤務される大先輩、池上浩喜氏は「皆さんとの触れ合いを楽しみながら、活動を進めていきたいと思います」と意気込みを語っていました。
 開催宣言は、郡山市水道事業経営審議会会長で日本大学名誉教授の高橋迪夫先生。「16年前に始まった活動の輪がこのように広がったことを大変嬉しく思います。皆さんとともに楽しく清掃していきましょう!」と呼びかけました。

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 日大東北高校前を出発した現役学生&卒業生グループは、住宅地を流れる用水路から徳定川上流部を目指しました。澱んだ水路に飛び込んだ胴長隊は、流れとは逆の方に進みながらゴミを拾っていきます。卒業して初めて参加するというOBは当時を懐かしみながら「今では会社でもゴミ拾いの活動があるなど、市民の間でも自分たちの住む街をきれいにしたいという意識が高まっています。こうした活動がもっと増えればいいですね」と話していました。

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 一方、キャンパス内を担当する卒業生グループは、あるものの出現にハイテンションの様子。それはなんと3匹の鯉。第一発見者の藤田豊先生は「今晩は鯉の洗いかな!?」と冗談を飛ばしながら、その行方を見守っていました。「鯉が住んでいる=きれいな水」というわけではなく、鯉は餌さえあれば汚い水にも適応できるので、徳定川の水質はどうなのか気になるところです。

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 下流域にある古川池は第1から第4まで広範囲に広がっていますが、住民の方々約100名が手分けして清掃を進めていました。一緒に作業を行う中野研究室の学生たちは、茂みをかき分け果敢にゴミを回収。その姿に主婦たちは「男の人でないと川の奥まではなかなか回収できないからね」と頼もしそうに見つめていました。そこへ公務の合間をぬって品川市長が駆けつけてくださいました。トラックに山積みになるくらいのゴミの山を見ると、皆さんの奮闘ぶりに厚い労いの言葉を掛けてくださいました。そして「魚が泳ぐくらいきれいな古川池になるよう、愛護会の輪を広げてください」と盛り上げていただきました。

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 約1時間の熱い戦いを終えて、再び工学部キャンパスに戻ってきた胴長部隊を待っていたのは、町内会の主婦たちが腕を奮った手作りの豚汁。心に沁みる豚汁を味わいながら、住民の方々と学生が心通わせるひとときとなりました。

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 品川市長は、「こうした取り組みを大学が主導的に行っていることは、大変素晴らしいと思います。徳定川の水環境問題は、行政としてもなんとかしなければならない課題。このように住民の方ができることから自主的にやろうと動いてくれるのは大変ありがたい。大学と市民のコラボレーションのひとつの形として、まちづくりのモデルになってほしいと願っています」と期待を寄せていました。
 今年度新たに加わった水沿岸環境研究室と水文・水資源工学研究室の学生たちも達成感を滲ませながら、「少しは社会に貢献できたかなと思います。ゴミは思ったより少なかったけど、ビニールや空き缶などが目立っていました。きれいになればゴミを捨てる人もいなくなると思う。これからも活動に参加していきたいです」と話していました。
徳定川清掃2015春007 土木工学科卒業生で郡山市建設交通部の村上一郎部長は、「現代の若者は、お年寄りと接する機会が少なくなっています。しかし、行政の仕事ではそうしたお年寄りとの関わりが大事になってきます。徳定川清掃を通して、地域の方々と接する機会が増えることは、学生にとっても貴重な経験になるはずです」という言葉の通り、学生たちには将来につながる大切な財産となったことでしょう。

 日本大学工学部で始めた一つの活動が、市をあげての大きなプロジェクトに発展しつつある徳定川清掃。秋にはもっと多くの工学部生や地域住民の方が参加してくれることを期待しています。

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