“サステナブルふくしま”そして

“ロハスの工学”を世界に発信

rio20image0021992年の国連環境開発会議(地球サミット)から20年の節目として、2012620()22()までの3日間、ブラジル・リオデジャネイロで開催された国連持続可能な開発会議「Rio20」。会議初日には東北地方の復興と日本の多面的魅力をアピールする「ジャパンデー」のセミナーがあり、外務省からの招請により福島県の代表として参加した本学部機械工学科の柿崎隆夫教授が基調講演を行いました。

 Rio20の様子や講演内容とともに、世界に発信した福島の復興への取り組みやロハスの工学について柿崎教授にお話を伺いました。

 

―この度は国連環境開発会議での講演の大役、お疲れさまでした

rio20image004 ありがとうございます。まさか自分が参加することになるとは思っていなかったので、慌ただしく準備し、26日という強行軍でリオに乗り込んだという感じです。

私自身も世界中の人々が地球の未来についてどう考えているのかを肌で感じる貴重な機会になりました。何より、福島県の復興に向けたサステナブルふくしま宣言、そして日本大学工学部が推進する「ロハスの工学」を世界に発信できたことに大きな価値があったと思います。

 

Rio20の様子はいかがでしたか

rio20image006世界130余りの国から各国の閣僚クラスが顔を揃えただけでなく、会議が行われるメイン会場に隣接するサイドイベント会場にはパビリオンが設けられ活気に溢れていました。また、リオ市内では NGONPO 関係者の会合、集会そして展示なども繰り広げられ、会議関係でリオに参集した人々は5万人を超えるといわれています。各国の事情はそれぞれですが、市民レベルでは持続可能な社会・地球環境にしたいという思いは同じだと感じました。

rio20image008パビリオン内のセミナー会場も満席となり、関係者の関心の高さを物語っていました。外務省関係者も盛況の様子に準備した甲斐があったと感想を漏らしていたのが印象的でしたね。

「ジャパンイブニング」では、各国の皆様に福島県の魅力をお伝えするホスト役も務めました。コーナーに設置されたメッセージボードには、世界各国の皆様からたくさんの温かいメッセージを、また現地の日本人学校に通う生徒たちからは応援メッセージで綴られた七夕の笹飾りをいただき感慨無量でした。
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―講演の内容についてお聞かせください

rio20image016Our Challenge for Sustainable Fukushima through Its Revival and Development(邦題:福島復興発展への挑戦  ―持続可能な産業と社会の形成に向けて)」と題して講演を行いました。

まず始めに震災被害への世界の方々からの支援に対し、県民の一人として御礼を述べたところ、会場から拍手が湧き起こったんです。これには、胸が熱くなりましたね。

ついで、福島県が震災や原発事故被害からの復興ビジョンの中で「原発に依存しない安全・安心で持続可能な社会造り」を基本理念に掲げていることをご説明しました。さらに福島の復興について、中世以降に西欧で起こったルネサンス「文芸復興」や第二次世界大戦後の広島の発展について触れながら、崇高な理念と明快な目標が必要であることと、孫の世代まで引き継いでやり抜く決意が必要であることを伝えました。

最後に、「多様な再生可能エネルギーポテンシャルと福島の地域特性を最大限活かし、エネルギー自立で自然と共生するロハスコミュニティを形成し、サステナブル福島を実現していく、それを福島モデルとして世界へ発信し提供することを目指す」というメッセージを世界の皆様へ熱くお伝えしました。そうした中で、日本大学工学部が推進するロハスの工学について紹介するとともに、若者が熱意を持って未来創成に取り組んでいることをアピールできたのは、大変有難く貴重な広報になったと思います。

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―復興への取り組みはどのように進んでいるのですか

rio20image024 福島県では、幾つかの新しい産学官連携プロジェクトが動き出しています。その一つは「平成24年度地域イノベーション戦略支援プログラム(東日本大震災復興支援型)」に採択された「再生可能エネルギー先駆けの地ふくしまの実現に向けた産業集積と持続循環社会の構築」をテーマにしたプロジェクトです。我々もこの中で大きなテーマを担当しています.

 また、工学部独自ではロハスの家に加え橋や道路などをテーマにした「福島県発の災害に強く自立共生が可能な住環境の創成に関する研究」が「平成24年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」に採択され、各学科の研究者が結集し5月からプロジェクトを始動させています。

 共通する課題は、ロハスの工学をベースに各分野の研究を連携させ、持続可能な社会に役立つ技術や成果に結びつけていくことです。もちろん、熱意を持って復興を担う次代の若者を育てることも、私たちにとって大きな責務だと考えています。

今回のRio20は、ロハスの工学を進める工学部が世界を牽引していく一つの力にならなければならないことを改めて示すものになったと言えるでしょう。

 

―貴重なお話をありがとうございました。教育・研究活動そして地域貢献など通して、今後ますますご活躍されることをお祈りいたします。

 

外務省サイトRio20コチラ

平成24年度地域イノベーション戦略支援プログラム(東日本大震災復興支援型)コチラ

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